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【書評】使えばいいってもんじゃない。脳をゆっくり休ませる方法

脳を活性化させる方法は今まで多く論じられてきましたが、脳を疲れさせない方法については、あまり論じられてこなかったのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者・土井英司さんが紹介しているのは、中高年のための脳のトリセツと言っても過言ではない、「疲れない脳」を作るための実用的な1冊です。

「疲れない脳」のつくり方』築山節・著 PHP研究所

こんにちは、土井英司です。

「脳のトリセツって読んだことある?」

これは、『脳を活かす勉強法』の著者、茂木健一郎さんが、東京都杉並区の中瀬中学校で講演した際、中学生に尋ねたセリフです。

そう。われわれは毎日脳を使っているのに、その正しい使い方を知りません

茂木さんの『脳を活かす勉強法』には、その使い方が書いているのですが、ある程度年を取ってきたら、衰えるのが前提、疲れやすいのが前提で、脳と付き合っていかなければなりません。

そこでご紹介したいのが、本日の一冊『「疲れない脳」のつくり方』。

57万部突破のベストセラー『脳が冴える15の習慣』の著者が最新の脳科学に基づき指南した、中高年のための脳の使い方ガイドです。

どうすれば脳を疲れさせないで済むか、どうすれば脳をゆっくり休められるのか、どうすれば仕事の生産性が上がるか…。

興味深いノウハウが満載の一冊です。

さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。

人間の体内時計は、24時間よりも長いリズムに対応する傾向があるため、1日が延びる東から西(たとえば、日本からヨーロッパ)へ移動した場合のほうが、1日が短くなる西から東(たとえば、日本からアメリカ)へ移動する場合に比べ、約20%早く時差ぼけが解消される

◆お休みモードの基本ルール
・光や音を避けてリラックスする
・寝る前には食事は摂らない
・眠れなくても焦らない

◆やる気を起こすためのキーワード
1 危機感
2 快感
3 期待感

◆やることへの心理的ハードルを下げる方法
・物事を具体化、明確化する
・小さな一歩から始める

人は誰でも、何もしないで止まっているときが一番気が重いものです。理由は、理性が働かず、感情ばかりが動いているからです

◆小さな一歩習慣 具体策
1 事の時間を短くする
2 場所・場面を限定する
3 一度にひとつの作業だけやる
4 プロトタイプをつくる
5 難易度を下げる

「自分にとって価値があること」「成果には自信があること」をしているときには、誰でもポジティブな気持ちになれるもの

安全地帯をつくるためには、とにかく、自分が確実にできることに目を向けてみましょう

◆何事も上達するには、次の2つの過程が必要
1 練習
2 それを整理する時間(オフの時間)

◆長く安定的に仕事をこなす秘訣
・ゆっくり仕事をする
・確実に仕事をする
・多少仕事を残す

◆脳の働きを最高にするための約束事
1 仕事は簡単なものから始める
2 嫌なことはなるべく早く終える
3 集中できる時間は10分

「具体化、明確化」「小さな一歩」は、『エグゼクティブ・ダイエット』にも導入した考え方ですが、著者によれば、これによって心理的ハードルが随分と下がるそうです。

何ごともやり切るには、持続する無理のない考え方が必要。本書は、脳を生涯にわたって活用したい人のためのノウハウ集です。ぜひ読んでみてください。

image by: Shutterstock

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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