電車での痴漢を未然に防ぐためには情報の公開がキーとなる
でも、奇妙です。よく「お客さん本位」と言いますが、JRもそろそろお客さん本位になって「JRの職員が知っていることは原則としてお客さんにも流す」というお客さん本位に変わってもらいたいものです。
このことは台風や大雨と言った自然災害や、沿線火災などだけではなく、車内の痴漢も同じことです。先日、警察の幹部にお話を聞く機会があったのですが、現在では鉄道各社は路線ごとの痴漢の情報を詳しく知っていて、どの車両でどの時間帯にどのような男が痴漢の常習犯であるということまで分かっています。男性ばかりではなく、最近は痴漢にあったといって男性からお金を取ろうとする常習の「被害を装う女性やグループ」もいて、それもかなり把握されているとのことでした。
そこで、あらかじめ被害者になると思われる女性や、被害を装う女性については刑事が近くに張り込むことも多いという極めて具体的な事例も説明していただきました。
それが事実なら、というか事実なのですが、車内で放送したら良いのではないかと思います。たとえば、痴漢の被害がでると予想される列車の場合、車掌が「この時間は何号車に痴漢が多く出ます」とか、「被害を装うグループがいることが多く、その人たちの特徴は****」と放送してみたら良いのではないでしょうか?
なにしろ放送が「痴漢情報」ですから、車内も和やかになると思いますし、現実に痴漢をしようとしていた男性も痴漢の警報が放送されたら、実行しにくいでしょう。また「痴漢を装う女性やグループ」の場合、ほとんどが常習であるとのことです。つまりこちらはお金が目的ですから、1回だけやっても意味が無く、必ず常習になるようです。それなら人権に問題がない範囲で、車内で「この路線では男女3人で、年齢が何歳ぐらいのグループが痴漢を装う事件が多い」と過去の情報を流すだけでかなりの予防になります。(つづく)
image by: 東京都交通局