一点の曇りもないの大嘘。今度は政府公開の「議事要旨」に疑惑

 

議事要旨公表の意図するところは、6月5日の衆院決算行政監視委員会で、安倍首相が今井雅人議員(民進)に対して答えた以下の答弁で明らかになった。

「この仕組みは国家戦略特区諮問会議できっちりと議論をすることになっている…正々堂々たる一点の曇りもない議論をしてきたのに、総理の意向で決めたかのごとく言われるのは憤懣やる方ないと民間議員がおっしゃっている。議事録も公開されていますから、ちゃんと読んでいただいてから御質問をいただきたい。まさに私の意向というのは入りようがない

安倍首相は、あたかも国家戦略特区の議論が余すところなく公開されているがゆえに、自分の意向など入り込む余地がないといわんばかりだが、実際に公開されたのは議事録ではなく2年近くも後に別途作成した議事要旨」である。

しかも、そこには当初から議事の公開を了承していたかのごとく記載され、出席していたはずの加計学園の関係者の名と彼らの発言説明内容は全て削除されているのだ。明らかに“加計隠し”だが、提案者ではなく「説明補助者」である加計学園側の発言は非公式なもので議事録には載せないのだ、と内閣府は言い張っている。

これについて、民進党の疑惑調査チームは「こういうのを世間一般では改ざんという。何を信用しろと言うのか。議事録を公開していると言うのは、首相の虚偽答弁ではないか」と批判、正式な議事録の公開とともに、八田座長からの説明聴取を求めている。

議事要旨作成について、内閣府の「八田座長から相談があった」という説明を信じるなら、一転して公開のポーズをとるにいたった経緯、真相を八田氏が知っているのは疑うべくもない。

しかし、これまで八田氏は問題を安倍首相から切り離し、岩盤規制改革の抵抗勢力がつくりだしたのが加計疑惑だ、という論理にすりかえる発言を一貫して続けている。

たとえば5月22日の国家戦略特区諮問会議では、薬局の新設規制の問題とからめて、このように発言した。

「新設の薬局は既存の薬局から100メートル以上離して立地すべしという薬事法の距離制限は違憲という最高裁判決が1975年にあった。憲法が保障する営業の自由に鑑みると、新設が需給関係を崩すことは新設を制限する理由にはならないということを判決は示している。同様に、既存の大学や獣医に不利益をもたらすことは、学部の新設を制限する理由にはならない営業の自由を保障し、競争によって利用者の利益を最大化するという観点からは、(獣医学部新設に関する)この文科省告示は明らかに撤廃すべき岩盤規制であります」

これで思い出すのは山本幸三前地方創生担当大臣が、「獣医師は足りているのではないか」という質問に対して語った6月5日の国会答弁だ。

「新規参入が起こってきて、価格が下がっていくんですよ。それが神の見えざる手による、市場メカニズムによる調整なんですよ」

八田氏や山本氏は大学であっても営利を目的とする企業と変わりがないと考えているのだろう。

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