小池さんの東京での敗北には明快な理由があります。都民は、「都の自民党」という「土着のド田舎政党」は大っ嫌いなのです。商工会の利権代表であり、昼間人口に冷たく、何よりも腐敗していると思っています。その意味で、都議選の結果は、それをストレートに反映したものでした。
ですが、国政の自民党は嫌いではないのです。と言いますか、その両者を全く別のものと考えているわけです。その辺の二重性について、面白いのですが、安倍さんは体感できるわけです。そこの点で、全く甘かったということは言えるのではないでしょうか。
しかし、小池さんの次の一手が興味深いところです。この人の発想法、行動スタイルというのは、何となくサダト(1970年代に活躍したエジプト大統領)流という感じがします。やはり、彼女、青春の日々で間近に見ていたこの「政治的巨人」の影響を受けているのではないかと思うんですね。何よりも、豪快に右から左に急展開したり、奇襲をかけたり、敵と抱擁したり、何れにしても、「次」があるのであれば、もう少し理念とか政策をきちんと整理し、人材を揃えてやっていただきたいです。
それにしても、鉄の天井とは恐れ入りました。少女趣味のカマトトを演じられるところが、サダトとは違ったこの人のキャラであり、小泉翁などはその辺にゾッコンなのかもしれませんね。
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