ポイントカードにキャンペーン。販促依存になった店の悲しい末路

 

そして、知らず知らずに販促をしなくては売上が立たないというような状況になっていきます。さらにそうなると、本来得られるはずの利益を失っていることにすら気がつかなくなります

飲食、サロン、洋服、理容、美容室などの店舗営業の商品は、サービスも商品です。つまり、日々サービスの改善、質向上を目指さなければなりません。それを、数字を追うがあまり、本来最優先で取り組まなければならないことを蔑ろにして、販促ばかりに注力してしまいます。で、1つ企画が当たると、「よし!これで売上げが上がることがわかった」とまた別の企画をあれこれ絞り出そうと躍起になっていくのです。

さらに、企画がたくさん出てくるともうそれだけで仕事をやっている気になってしまう。そうやって段々と本来の店舗のあるべき姿が消えていくのです。

「イベントだからやってきた」
「キャンペーンだから購入した」
「ポイントを貯めるために来た」

そういうお客さんしか来てくれなくなり、企画モノでしか店舗を評価していないお客様しか集まらないということになるのです。お店の雰囲気、サービス内容、品質、スタッフの人柄など、総じた評価をしてもらって然るべきところが全く評価対象として成り立っていないということです。商売をしていてこれほど悲しいことはありませんよね。

販売促進に囚われるということは、結局、お客さんを数字としてしか見ていないのです。お客さんは感情ある人間という大儀に反しています。だから、ちゃんとした評価もしてもらえません。元々何の為に自店がその地域のその場所にあるのか? 何の為に出店、開業したのか? お客さんは、何のためにやってくるのか? こうした定義や信念を忘れてしまってはいけません。

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