横綱だけじゃない。店の「品格」を決めるたった3つの条件

 

武士の品格

読んでみると分かりますが、日本人の精神が実にうまく説明されている本です。今の日本を作っているのが武士道」であることも分かります。

もちろん「武士道」は、江戸時代に形作られたものです。その時代、庶民は武士にあこがれをいだいていました。そのため、次第に「武士道」が庶民の中にも浸透していきやがて、日本人の文化ともなっていったのです。

それはともかく、武士の教育で最も重んじられていたのは、「品格の形成」でした。そして、その品格の形成に必要な柱は「」「」「」の3つだと言っています。「知」「仁」「勇」の考えは、儒教から来たものです。儒教の書『中庸』に、「知、仁、勇の三者は天下の達徳なり」とあります。

」とは知識ではなく、「叡智」「知恵」のことです。そして、富は知恵を妨げるものとして、武士は損得勘定をしないことを教えられています。

」とは、優しく柔和で母親のような徳で、他人を思いやる仁愛の心のことです。そして、その思いやりの心が外に現れたものとして「」があります「礼」とは、寛容にして慈悲深く、人を憎まず自慢せず、高ぶらず、相手を不愉快にせず、自己の利益を求めず、憤らず、恨みを抱かないという態度のことです。

また、「」とは、正しいことを行う勇気を言います。そして、その行動をする勇気もありますが、どんな時でも冷静に落ち着いた心の状態を保つことも勇気だと、書かれています。

私には、この「知・仁・勇」の考え方が腑におちました。これが「品格」なのです。この「品格」は、スポーツショップの経営者にもあてはまるのではないでしょうか。少し具体的に考えてみます。

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