ここにも迫る中国の影。親日の中央アジアを守る手立てはあるのか

 

日本の7倍の国土を持つカザフスタン

タジキスタンの後、中央アジアでは最大の国土を持つカザフスタン(世界第9位の面積を持ち、日本の7倍でEU12カ国の国土より大きい)を訪れた。1991年にソ連邦の崩壊により独立し、中央アジアの北方に位置してロシアと長い国境線を持つ。石油、天然ガス、ウラン、レアアースなど豊富な地下資源を有し、ロシア、中国などに輸出して中央アジアの中では最も早く成長し、軍縮、不拡散、仲介外交などで存在感を示し、中央アジア初の安全保障理事会非常任理事国に選出されている。また、2017年に国際博覧会(万国博)を開催した。

ライバルはウズベキスタン

ただ人口は1,790万人でウズベキスタンの3,030万人よりずっと少ない。中央アジアではこれまで欧米などからウズベキスタンが中心国とみられてきた。しかし、最近のカザフスタンの成長には目を見張るものがあり、国際社会もウズベキスタンよりカザフスタンを注目するようになってきた。ところが、カザフスタンの官僚などによると、最近のウズベキスタンの成長に脅威を感じているようで、再び中央アジアの盟主の座をウズベキスタンに取られるのではないかと懸念しているという。

ウズベクの民族的優秀性や内陸国という不利益な面があるにも関わらず着々と成長し、欧米や日本などは中央アジアの拠点地としてウズベキスタンに代表事務所などを置いているからだ。

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