あの有名人まで…米財務省が「ロシア人ブラックリスト」を公開

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以前掲載の「『プーチンを裏切れ!』米国に脅迫された、ロシアの新興財閥軍団」でお伝えした、米財務省が作成しているという「ロシア新興財閥ブラックリスト」がついに公表されたようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者でロシア在住の北野幸伯さんが、ブラックリストに載った意外な面々と、今後の米ロ関係について詳述しています。

米財務省、「ロシア人ブラックリスト」(=クレムリン・レポート)を公開

これを書いている今、モスクワの気温は、マイナス12度です。日本も今年は寒いそうですが、モスクワもなかなか寒い。寒いといえば、「米ロ関係はどんどん冷え込んできています。アメリカ財務省は1月29日、「プーチンに近い有力者リスト」を公表しました。これは、「クレムリン・レポート」と呼ばれ、「ロシア人ブラックリスト」に相当するといわれています。CNN.co.jp1月30日付を見てみましょう。

米政府がプーチン政権とつながりの深い有力者のリストを公開した

 

ワシントン(CNN) 米財務省は29日、ロシアへの制裁強化を盛り込んだ国内法に基づき、プーチン政権とつながりの深い政治家や資本家のリストを発表した。

リストは同法が定めた期限の直前、29日深夜に公開された。「公開済み情報からの客観的な基準に基づく」名簿とされ、ロシアの閣僚や議会幹部ら114人と資本家96人が掲載されている。

なぜ、こんな名簿を発表したのでしょうか?

ロシアへの制裁強化は、同国による米大統領選介入や人権侵害、クリミア併合、ウクライナ東部への軍事介入に対する措置として、昨年成立した「敵対者制裁法」に盛り込まれていた。
(同上)

  • 米大統領選介入
  • 人権侵害
  • クリミア併合
  • ウクライナ東部への軍事介入

に対する措置として発表されたと。

このリストに基づいた追加制裁は、まだ行われていません。とはいえ、「ブラックリスト入りした」だけでも、名簿入りした人や会社に、さまざまな問題が起こるだろうといわれています。なぜ?

銀行から金を借りたい。銀行が、「彼はクレムリン・レポートの人だ」と知れば、「後々アメリカと揉めるのは困るから金を貸すのはやめよう」となるでしょう(なる可能性が高いでしょう)。

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