さて、この本の著者は、更にこう未来予測をする。
今後は、可視化された“資本”ではなく、お金などの資本に変換される前の“価値”を中心とした世界に変わっていくことが予想できます。私はこれを“資本主義”ではなく“価値主義”と呼んでいます。2つは似ているようで別のルールです。資本主義上では意味がないと思われる行為も、価値主義では意味がある行為になるということが起きます。(中略)価値主義では新たなテクノロジーの誕生によって、内面的な価値や社会的な価値をも可視化し、それらも経済として成り立たせることで、資本主義の欠点を補完できるようになっています。
私たちシニア世代は、現代の若者が仕事や金に淡白な様子を奇異に感じることがある。一流の会社へ入らなくても良い。家や車を欲しいと思わない。恋愛に興味はあるが、別に結婚しなくてもよい。
生まれた時からモノが足り、立身出世しなくても食っていける世代だ。むしろ、モノを持たないミニマリストに憧れたりする。こういった若者が増えている。私たちと価値観そのものが違うようだ。だから、シニアには「仮想通貨」や「価値主義」を理解することは難しい。
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