ジャッキー・チェンは「中国の犬」。裏切られた香港人の間で反感

 

もっとも、中国で売れればいいという考えなのでしょうが、もともと「表現の自由」を重んじる映画・芸術の世界にありながら、中国当局による思想・言論統制に迎合する姿勢は、とても「表現者と言えるものではありません

日本では「芸能人」といいますが、中国語では「芸人」と呼びます。そして中国にとって、それは統制の対象です。ある芸人の話では、現在、中国でのギャランティは、他のアジアの100倍ほどまで大きいと述べていました。その財力を利用して、中国は香港、台湾、韓国、そして世界各国の芸人にまで触手を伸ばしているのです。

日本の芸能人が中国市場へあまり進出していないのは、文化の違いが最大の理由ではありますが、中国では「南京大虐殺」や「反日映画」が作られすぎて、荒唐無稽で現実離れした論が多すぎるためという理由もあります。日本の芸能界市場も基本的には左翼趣味が強く、中国で活躍するには中国当局と意見を合わせなくてはなりません

しかし、中国の反日プロパガンダ自体に中国人自身が飽き飽きしていて、シンパシーがないのです。だから、中国当局の論調にあわせる日本の芸能人に対しては、一般中国人はほとんど興味がありません

以前のメルマガで、現在の中国では日本大好きの「精日」(精神的には日本人が急増し、旧日本軍の軍服を着て日中戦争の遺跡前で記念撮影をするような者たちの存在がクローズアップされていることをお伝えしましたが、ジャッキー・チェンは、こうした「精日」を罰するための「国家尊厳法制定についての提案書を中国当局に提出しているそうです。

「精神日本人」を罰する「国家尊厳法」の制定、ジャッキー・チェン氏らが提案書―中国メディア

ちなみにジャッキーにとって、尖閣諸島はもちろん中国のものだという主張ですが、北方領土の四島は日本のものだと発言しているとか。

ジャッキー・チェン「尖閣は中国」発言 ただし「北方領土は日本のもの」

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