外資系ではたまにいるんですが、全然実力がないクセに、自分は大物だと勘違いして、他者の実力を過小評価して、自己のそれを過大評価する人って、他者からは嘲笑の的になりますから。
でもこのタイプの人は治りません。そして我々が考えるほど悪い人生を送らないんですよね。これまた価値観が人生を作るという法則の証明になるんですが、ホントは実力なんてないのに、
● 私にはものすごい実力があるのだ
と考える人は、その結果これからの人生も良くなると考えがちです。そしてそんな人にはホントに実力以上の良いことが起こってしまうのも良くある事なんです。もしその人が、こころの底からホントにそう思い込めるレベルで、自分を評価しているのならね。
我々一般人から見たら、こういう人には神様からのキツいお叱りが頻繁にあって然るべきだと思うんですが、神様って優しいんですね。よっぽどのレベルにならないと我々が期待するようなことは起こらないんです。
ただしこういう人は人生のどこかで、一度は強烈などんでん返しを体験するみたいです。今までの高飛車な態度、傲慢な思考を一気に精算させられるような痛い思いを一度はするんです。この時に、世界があなたに突きつけた現実に幻滅せず、悲観せず、ふて腐れずに、それでもまだ自分の能力を信じられるかどうかなんです。
ほとんどの人はここで悪い方向に覚醒しちゃうんです。悪い方向というのは、
■ 私なんてホントは全く生きる価値が無かったんだ
的な自己卑下に宗旨替えをしちゃうということです。この価値観の変化はウツを生み出しますからね。もう世界を信じられないくらいにショックなことが起こっても、これを引っ繰り返すくらいの勘違い力を持たなきゃダメですよ。それが大物たるあなたに求められる振る舞いですから。それが出来たら、ホントの意味での実力が備わって来ますから。
だから一番損をしているのは、実力があるのにそれを卑下して、過小評価するタイプの人なんですよ。
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