どうする台湾。プラ製ストロー規制で「タピオカミルクティー」危機

 

ストローに限りませんが、プラスチック製の小さな製品による海洋汚染はかなり深刻な地球環境問題となっています。NHKは3年前の2015年に「クローズアップ現代」という番組で特集を組んで、視聴者に警告を発していました。

海に漂う“見えないゴミ” ~マイクロプラスチックの脅威~

小さなプラスチック製品が海に捨てられると、海の中でプラスチックは細かく溶解し、海水に溶け出します。そして1ミリ以下の小さなゴミになって海水の中を浮遊します。この状態になったプラスチックをマイクロプラスチックと呼んでいます。マイクロプラスチックは、食物連鎖の中に入り込み、プランクトンが食べ、小魚が食べ、魚が食べ、海鳥が食べ、といった具合に様々な生物の体内に取り込まれます

専門家によると、マイクロプラスチックは海水中の有害物資と融合することも多く、有害物質ごとマイクロプラスチックを体内に溜め込んだ生物は、なんらかの体調異変を起こしていくということまでが研究で分かっているそうです。もちろん、魚を食べている人間の体内にもマイクロプラスチックは堆積します。

「魚や貝を通じてプラスチックを食べている」という研究結果が明らかに

特に、アジアの海はマイクロプラスチック汚染が進んでいると指摘する専門家もいます。中国や東南アジアなど、リサイクルやごみ処理の方法が進んでいない国々がゴミを海に投棄するからです。

アジアのプラスチックごみ問題、広がる海洋汚染危機

スターバックスの意思決定は実に潔いものであり、現代社会を代表する大企業としてあるべき姿だと言えるでしょう。しかし、どれだけ大きな企業でも、民間の一企業の動きだけでは世界を変えることはできません。そこには政治的意思決定が不可欠なのです。そういう意味では、台湾当局の決定はお見事としか言えません。

print
いま読まれてます

  • どうする台湾。プラ製ストロー規制で「タピオカミルクティー」危機
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け