ヤッホーのマーケティング
まず、ネット販売を始めるにあたって、メルマガに力を入れました。ヤッホーのビールへのこだわりを訴えることが重要です。ビールのうんちくや、醸造設備のことも話題にします。つまり、ヤッホーにしか書けないことを情報発信し続けるのです。すると、これが効果を発揮し始め、一部の人たちが反応し始めました。徐々にヤッホーのファンが増えていきます。
次に、お客様が感激するような企画を考えました。例えば、「父の日プレゼント」ビールセットの販売。お客さまから父親へのメッセージカードを書いてもらい、ギフトに同封します。それをもらった父親は、感激するに違いありません。つまり、商品ではなく感動を届ける企画です。
これなら、スポーツショップでも同じような企画はうてます。部活に入った子供に親などから「入部記念セット」を贈る企画です。ギフトセットには、お子さんへのメッセージはもちろん、用具の修理券や、技術向上用DVDなども入れておきます。そのお店にしかできない企画です。
さらに、ヤッホーは別のイベントも行っていきます。お客様と直接触れ合う「宴(うたげ)」というイベントです。第1回目は恵比寿のビアパブ。学校の文化祭のような内容だそうです。回を重ねて、今は1000人を超えるファンが集まります。
そうです。ヤッホーが行う企画イベントは、常に「ファンを増やす」ことを第一の目的としています。しかも、「熱狂的な」ファンです。井出社長は、100人のうち1人が熱狂的なファンになっていただくことが大切だと言っています。それが、業績を上げるための秘密だと言っていいでしょう。
決して、うまいビールやメルマガの面白さだけに秘訣があるのではありません。すべて「ファンづくり」につながるためのことを考え続けることが重要です。そして、そのことを「チームビルディング」によって社員の皆さんが理解をしています。だからこそ、今なお業績が上がり続けているのでしょう。
年に1割も2割も売上を落としているスポーツショップの店主はもう一度、商売の本質を考えてみましょう。
■今日のツボ■
- V回復をしたヤッホーブルーイングの手法は参考になる
- ヤッホーは「チームビルディング」を通じて、大切なことを決めた
- 会社の向う方向を、全員が理解していることが大切である
image by: よなよなエール醸造所 ヤッホーブルーイング - Home | Facebook