本気で習近平を潰しにきたトランプ。米が中国の民族弾圧を猛批判

 

利用される人権問題

皆さん、アメリカ・欧州というと、「人権最先進国」と思っていませんか? 国内に限っていえば、そのとおりなのだと思います。しかし、欧米が外国の人権問題に言及するときは政治の道具であることが多い。

たとえば、アメリカは、イランの核問題だけでなく、「独裁体制を批判します。しかし、絶対君主制サウジアラビアの独裁体制を批判しません。「親米なら独裁でもいい」と…。たとえば、欧米は、ロシアが「反同性愛者的だ!」と非難します。しかし、イスラム教国の多くが同性愛者を弾圧していることを無視しています。

というわけで、「人権問題」というのは、欧米にとって、しばしば「政治の道具」なのです。その証拠に、「世界一人権にうるさい」はずの欧州は、中国の人権問題を、ほとんど批判していません。習近平が、国家主席の任期制限(二期まで)を撤廃し、終身国家主席の道を開いたことも、批判していません。というか、そもそも欧米は、中国が「共産党の一党独裁国家であること」を問題視すべきでしょう? では、なぜ欧米は今まで中国の人権問題を無視してきたのでしょうか

金です。金(キム)ではなく、カネです

1989年、天安門事件が起こり、アメリカで反中の機運が高まりました。1991年には米中共通の敵ソ連が崩壊した。それで、「もはや人権侵害国家中国と仲良くする必要はない!」という機運が盛り上がった。

しかし、中国は、ゴールドマンサックス会長だったルービン財務長官を取り込むことに成功します。ルービングループは、「中国は、これからもっとも成長する国です。このメッタにないビジネスチャンスを逃すわけにはいきません!」と、クリントン大統領を説得した。米中関係、1970~1990年までは、「対ソ連同盟」だった。しかし、これが1990年代半ばに、「金儲け同盟に転化したのです。それでアメリカ中国の人権問題は、「見ないフリをしよう」ということになった。

では、どういうときに「人権問題利用される」のでしょうか?

ある国の「異常性」を世界に示したいときに使われる。中韓は熱心に「慰安婦問題」のウソを拡散していますね。これも、「日本は異常なんだぜ!」と世界に思わせたい。つまり、「人権問題の指摘」は、しばしば「情報戦の一環」なのです。

アメリカがウイグル問題を指摘しはじめた。まだ断言できませんが、アメリカが対中情報戦をはじめたのかもしれません。トランプ政権トップの対中観が、厳しくなっているのでしょう。

このこと、日本にとっては、安全保障上の観点から、もちろんよいことです。

image by: Flickr

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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