そんな準備で大丈夫?災害時の安否確認「スマホに電話」は甘すぎる

2018.08.31
by ニシム(MAG2 NEWS編集部)
20180829_【ご参考】防災・安否確認に関するアンケート報道用資料_表1
 

9月1日は防災の日。最近は地震、河川の氾濫、高温、噴火などに相次いで発生していますから、ぜひ改めて避難についての意識を高めておきたいものです。グループコミュニケーション支援サービス「らくらく連絡網」の会員3,522名に対しアンケート調査を実施した『防災・安否確認に関するアンケート』によると、いざという時の避難場所や連絡手段について、意外なほど多くの人が連絡手段についてあまり真剣に考えていないことが判明しました。

避難訓練、参加率はわずか18.7%

2017年の大規模災害を想定した避難訓練への参加状況について尋ねたところ、『参加した』と回答した人は全体のわずか18.7%に留まりました(【グラフ1】)。また、どこで実施された避難訓練かを質問すると、『地域(町内会など)』が1位、次いで『勤務先』、『小学校』の順となりました(【グラフ2】)。いざという時に行動するには、訓練が必要です。昨年避難訓練に参加しなかった方には、今年実施される避難訓練への積極的な参加をして、災害時すぐに動けるよう練習しておきましょう。

グラフ1

20180829_【ご参考】防災・安否確認に関するアンケート報道用資料_グラフ2

85%が指定避難所を家族の集合場所に決めている

「お住まいの地域の指定避難所がどこか知っていますか?」と尋ねたところ、『知っている』と回答した方は約85%という高い回答率となりました(【グラフ3】)。また、指定避難所は、大規模災害が発生した際の「家族との一番最初の合流場所」として設定されており、避難所および集合場所としての役割を期待されていることがわかりました(【グラフ4】)。

20180829_【ご参考】防災・安否確認に関するアンケート報道用資料_グラフ3

20180829_【ご参考】防災・安否確認に関するアンケート報道用資料_グラフ4

安否確認の方法、同居家族とは決めている傾向

「大規模災害が発生した場合の安否確認の方法について相談した経験」を質問したところ、『配偶者』、『子供』と「相談した」と回答した方が多い結果となりました。また、半数以上が、相談した結果、安否確認方法が決定したことがわかりました(【グラフ5】)。その一方で、両親と相談した方は半数を割りました。同居の有無が結果に影響していると考えられますが、同居していない場合にも、どのように安否を確認するかについての相談が必要だと思われます。

20180829_【ご参考】防災・安否確認に関するアンケート報道用資料_グラフ5

安否確認手段はスマホ・携帯に依存気味

一方、「安否確認の方法」について、対象者毎に上位3つを挙げていただいた結果、『携帯電話・スマートフォンへ電話』が上位を占めました。また、『LINEで確認』、『携帯電話・スマートフォンのメールで確認』を含めると、安否確認において携帯電話・スマートフォンへの依存度が高いことがわかりました(【表1】)。

20180829_【ご参考】防災・安否確認に関するアンケート報道用資料_表1

スマホが使えなかったら?半数以上が「想定していない」

しかし、大規模災害の発生時に、必ずしも携帯電話やスマートフォンを利用できるとは限りません。そこで、「安否確認の相談の際、携帯電話やスマートフォンが使用できなくなった場合についても想定したか?」と尋ねたところ、全ての対象者において、『想定していないが半数以上という結果になりました(【グラフ6】)。“携帯電話・スマートフォンは使用できないがパソコンはインターネットにつながる場合”や、“どちらも使用できない場合”、複数のケースを想定し、検討することをお薦めします。
また、昨今の災害発生の状況から、「地震」や「大雨」、「河川の氾濫」など、いくつかの大規模災害について、それぞれの安否確認方法を確認する必要もあるようです。

この機会にいま一度、いざ災害が起きた時の行動や連絡手段を、身近な家族や離れて住む大切な人と、様々なケースを想定した連絡方法を確認しておきたいものです。

情報:株式会社イオレ
http://www.eole.co.jp/

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