武田教授が警戒。貴乃花親方引退はスターリン時代を彷彿とさせる

 

プロ野球の賭博、高校野球の暴力事件、そしていろいろなスポーツで起こる不祥事について、あれほど厳しい態度をとっていたNHK、朝日新聞などのメディアは、一斉に「相撲協会側」につき、事実報道を怠り、非難を貴乃花側に向けて印象操作をした。それによって、国民もズルズルと「相撲協会は悪くなかった」という考えに傾いた。まさにスターリン時代のソ連のようにプロパガンダ(宣伝。メディア報道)によって国民感情を操作する」ということが行われたのである。

なぜ国民は印象操作されたのか?事件を整理

もちろん、この記事を読まれる人も感情を操作されていると思いますので、一応、事件を簡単に整理しておきます。

(1)九州場所が始まる前のモンゴル力士の会合で、日馬富士が貴ノ岩を殴り、すぐには相撲を取れないほどのケガをさせた。「身内はケガさせてよい」などという法律は日本には存在しないので、これは単純な傷害事件だった。

(2)その席に横綱白鵬がいたにも関わらず、救急車も呼ばず、警察にも届けず、巡業部長の貴乃花親方にも、相撲協会にも通報報告しなかった。後に巡業部長だった貴乃花親方が相撲協会に報告しなかったとメディアは批判したが、身内への報告より公的な処理を優先するのが法治国家であり、貴乃花が警察へ被害届を出したのが正しい。火事でも犯罪でも消防署や警察への届けが先であり、そのあとに身内の処理を行うのが順序だ。

(3)事件は完全なパワハラ事件であり、被害者の貴ノ岩は「上司から受けたことによって被害者が不利を受けないように」というのが大原則なのに、十両最下位まで降格になった。理由は横綱が平幕を殴ったときの規則がないので、通常の休場とする」という奇妙なものだったが、テレビ新聞はそれを支持した。

(4)組織内で事故の処理に当たった元検事や政治家、テレビで説明する記者など、すべてパワハラOK、暴力OK、組織内処理優先、相撲の興行最優先という態度で終始した。

(5)貴乃花部屋の力士(一人だけ親方の言うことを聞かなかった弟子)が暴力事件を起こし、世論はさらに貴乃花への印象を悪くした。心理的なものであるが、貴乃花の心中は複雑だっただろう。

つまり、この事件は完全なダブルスタンダードで、パワハラ、暴力、社会より組織など普通ならメディアが大騒ぎして非難するのに、まったく沈黙を守り、逆に被害者の方を叩いたという異常な事件でした。このようなダブルスタンダードが公然と行われ、それを国民が支持したということが私はとても気持ちが悪いのです。(メルマガから一部抜粋)

image by: Flickr

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東京大学卒業後、旭化成に入社。同社にてウラン濃縮研究所長を勤め、芝浦工業大学工学部教授を経て現職に就任。現在、テレビ出演等で活躍。メルマガで、原発や環境問題を中心にテレビでは言えない“真実”を発信中。

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