医学部入試不正に見過せない二つの差別。我々はもっと怒っていい

 

今回のような不正が起こった時、我々は怒っていいのである。私学といえども助成金という形で税金が投入されている以上は納税者としてその権利があるのである。よしんばその大学が一切の助成金を受けていないとしても、受験生は怒ってもいい。特に差別対象となる受験生にしてみれば、自分たちにとって不利となるような入試情報が開示されぬまま受験させられる訳だから堪ったものではない。

このようにたった一例であっても、差別と制度が見えないところで溶け合っているさまが露になると、何となく背筋が寒くなるような思いがする。自分も、その周囲も、医学部受験とは関係ないから、といって済ませてはいけない。これは決して許されてはならない差別の問題だからである。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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