小4女児虐待死で浮き彫りになった、子どもの権利「後進国」日本

 

平成29年度中に、全国210か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は13万3,778件で、過去最多。平成20年度は4万2,664件でしたので、約3倍です。

一方、児童虐待の対応にあたる児童福祉士は3,000人あまりで慢性的な人手不足が続いています。当然ながら「誰でもいい」わけではなく、専門的な知識や経験が必要不可欠。しかしながら、人材の育成は後手に回らざるを得ない状況です。

さらに、海外では警察に児童虐待専門の部署があり、密接な連携のもと、発見と保護が行われていますが、日本にはそれもなし。

…書いてるだけでむなしくなってきましたが、国も何もしていないわけではありません。

昨年の12月には、厚労省の有識者会議が、子どもを虐待の危険から保護する「介入」機能の強化を柱とする報告書案をまとめました。しかしながら、この報告書も満足できるものではありませんでした

児相が法的な知見を踏まえて対応できるように議論されていた弁護士の常勤設置は「地域により人員確保が難しい」との理由から、非常勤と両論を併記。全国に212カ所ある児相のうち、常勤弁護士を配置しているのはたったの7カ所(3.3%)で、大半は非常勤配置や弁護士事務所との相談契約と現実に合わせたかっこうです。

現実に合わせてばかりいては、先に進むわけがない。

こんな現場任せの対応で大切な命が救えるのか?人手不足にあえぐ現場が疲弊するだけではないのか?

日経ビジネスデジタルに厚労省の不正問題についてコラム「官僚叩きでは解決せず…統計不正の『悪の根源」』論考」を書きましたが、「公務員の数が絶対的に足りないのです(児相の職員は公務員です!)。

国会では厚労省の統計不正について政府の「茶番」が続いていますが、児相の問題も含め、「人」についてもっともっと議論して欲しいです。

そして、もし、みなさんが「おかしいな」と気づいたら「いちはやく=189に通報してください。

みなさまからのご意見もお待ちしております。

image by: Shutterstock.com

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年2月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

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※『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』(2019年2月6日号)より一部抜粋

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