これからどうなる?
まず、金は、核実験、ミサイル実験を再開できないでしょう。再開すれば、アメリカは、「努力したが彼には非核化の意志がなかったようだ」として、北を攻撃することでしょう。では、トランプのいうように、「完全非核化」する?カダフィの例を知っている金にとって、これは大変なリスクですね。なかなか決断できないでしょう。中国とロシアも、「アメリカを決して信用するな!」と説得するはずです。結局、制裁が継続され、北朝鮮はジリ貧になっていく。そして、体制崩壊に向かう?
トランプさんが、「長期兵糧攻め」を決断しているのは、実にすばらしいことです。金は、戦争が怖いので、核実験、ミサイル実験を行うことができない。一方で、「殺される」のが怖くて完全非核化もできない。彼は、これからも「どうやってアメリカをだまそうか」と思案するでしょうが、なかなかうまくいかないと思います。
世界中の人々が、また「今回の会談は失敗だった」と批判するかもしれません。しかし、トランプさんは、金の姑息な作戦「少し非核化して、制裁を解除してもらう」に乗らなかったので、大成功といっていいのです。日本もアメリカも何も困っていない。困っているのは、「行く道のない」金正恩です。
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