なぜトヨタ式「5回のなぜ」で会社の問題はカイゼンされるのか?

 

「5回のなぜ」の使い方

まず、最初にあげられた「勤務時間が長いから」という原因を掘り下げてみましょう。なぜ勤務時間が長くなるのでしょう。これが1回目の「なぜ」です。

その「なぜ」に対して、「それは社員の時間管理ができていないからである」という答えが導き出されたとします。では、なぜ時間管理が出来ていないのでしょう。これが2回目の「なぜ」です。

これに対して「それは会社に時間管理の意識が薄いから」というのが原因だと考えられるとします。時間管理の意識が低いのはなぜでしょう、というのが3回目の「なぜ」です。

「時間管理の意識が低いのは、経営者や幹部がその方法や必要性を学んでいないから」という答えがでました。4回目の「なぜ」は、どうして時間管理の方法や必要性を学んでいないのか、です。

ここらあたりまで来ると、なかなか良い答えが見つかりません。やっとのことで、「方法や必要性を学んでいないのはその機会がないからである」という答えが導き出されました。では、どうしてその機会がないのでしょう。5回目の「なぜ」です。

なぜと言われても、機会がないのだから仕方ありません。うんうんと唸って考えました。そして、ようやく出てきたのが「学ぶ機会を設けていないからである」という答えです。

そうです。ここで「勤務時間が長い」ことへの対策が見えてきました。それは、「経営者を含めた管理職のために時間管理法の勉強会を開く」ということです。もちろん、引き出した答えによって別の対策にも行きつきます。

ともあれ、今回の「5回のなぜ」では、勉強会の開催に行きつきました。これが解決策だとしたらすぐに実行することです。すぐには解決しないでしょうが、一歩前に進むことが出来ます。

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