いかがわしい言い訳も。電力各社が原発テロ対策に消極的な理由

 

実に不可解な発言である。テロ対策施設の建設が遅れているのは、電力会社の事情ではないか。

5年もの猶予期間をもらっておきながら、どこもかしこも大幅に遅れるのは不自然きわまりない。みんなで渡れば怖くないとばかり、電事連のなかで計画の先送りを暗黙の了解とし規制委の甘い対応を期待して泣きついたのではないのだろうか。

当てが外れて原発が止まるかもしれない。その減益分のツケを電気料金値上げで利用者にまわそうとする。相変わらず恥知らずな傲慢さだ。

われわれは再生可能エネルギーの普及のために料金の上乗せを甘受しているが、それは未来に必要だからである。過去のエネルギーとして切って捨てるべき原発のストップによる電力会社の損得勘定に関わるつもりはない

福島第一原発の事故後、安全強化のため原発に莫大な資金が必要になった。テロ対策の特重施設建設がさらなる負担として各社の経営にのしかかっていることは確かだろう。

だからこそ、原発はもはやビジネスとして破綻していると認識し、再稼働などすっぱりあきらめて、再生可能エネルギーを中心としたビジネスモデルの構築に取り組むべきではないか。

経済界はまだ過去の旨味が忘れられず、原発推進に固執し、再生可能エネルギーについては拡大の必要性を唱えながらも限界をことさらに強調する。

日本は山が多く細長い国土の特性から、大都市が海岸部に偏在し、送配電網の連係が欧米とは異なっている。

再エネ先進国であるドイツの場合、送配電網が国をまたいでメッシュ状に広がっているため、再エネの需給調整がしやすい。

一方日本では、各電力会社内で系統増強を行ってきたものの、電力会社間の連係が密でないため、地域特性やその時々の気象によって発電量が異なる再エネを融通しあって調整するのが難しい

しかしこれも、経産省、財界、電力会社がその気になりさえすれば、積極的な設備投資により再エネ拡大に向けた送配電網の強化整備が可能なはずである。要は、国が原発の看板を下さないから、経済界のめざす地点が定まらないのだ。

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