【書評】厚労省の本音は「1円も年金を受け取らずに死んでほしい」

 

厚労省が考えているのは「多くのお年寄りが72歳を超えるまで受給を遅らせてくれると年金支給総額を圧縮することができ年金財政的に助かる」ということらしい。もっと言うと「1円も年金を受け取らずに高齢者が死んでくれると助かる」ということだ。そうはいっても、多くの高齢者は受給開始年齢を遅らせる余裕はない。

一部の富裕層は受給開始を遅らせられるが、一般的に富裕層ほど長生きである。健康管理をしっかりしているからだ。富裕層は超高額の年金を超長期にわたって受け取る権利を得られる。さらに、公的健康保険が使えるようになった新種の抗がん剤は、近い将来がんが克服される時代を予感させる。そうなると平均寿命はさらに延びる。年金額は死ぬまで保証されるから、長生きするほどお得である。

ということは、年金制度という大きなプールに入っているお金が減り、制度の将来像も危うくなる。「厚生労働省は本当にアホです。若い皆さんこんな連中に制度を預けておくとホントに皆さんの老後は暗いですよ」と辛坊はいうが、じゃどうすればいいんだ。わたしはとっくに年金生活者で肩身が狭い。若い人に申し訳ない。

編集長 柴田忠男

image by: Shutterstock.com

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