借金であり、借金ではない「国債」はどのように発行されるのか?
今、政府が10兆円のお金が必要だけれど、税金では得られないというとき、政府は国債を10兆円発行してお金を得ることができます。
その手順は、まず日本銀行が市中銀行から預かっている「日銀当座預金」という預金を借りて、その日銀当座預金を担保に10兆円の政府小切手を発行し、その政府小切手を、政府の仕事を請け負った業者に渡します。
この時点では政府(日本銀行)は国民のお金(市中銀行を通じて日銀の当座預金に振り込まれたもの)を借ります。そして、政府が仕事を決めてその仕事を業者に請け負わせます。業者は仕事をするうえで10兆円の現金が必要ですから、もらった政府の小切手を市中銀行に持ち込みます。小切手は現金と同じようなものですから、銀行はその小切手を受け取って、業者名義の10兆円の預金をつくることができます。
かくして、小切手は政府(日本銀行)→業者→市中銀行とながれ、市中銀行は受け取った政府小切手を日本銀行に持ち込み、市中銀行の日銀当座預金を10兆円だけ戻します。政府が小切手を発行するときに減ったある市中銀行の当座預金の残高はかくして元に戻ります。つまり、全体としては政府(日本銀行)に貸していた市中銀行の日銀当座預金は返却されたことになります。
このようにすれば、政府は国民の預金量にはほぼ制約なく小切手を発行できることになります。
10兆円を受け取った業者は、事業をするわけですが、10兆円のお金は他の業者への支払いや、その会社の給料や原材料や所得に変わります。もちろん、現在の日本は鎖国をしているわけではありませんので、海外にも支出されますが、日本は内需型の経済ですので87%が国内で、13%が外需です。ですから、話を簡単にするとほぼ日本国内で消費されているということができます。(メルマガより一部抜粋)
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