すでに韓国では経済破綻について「来るべき時が来ている」と論じています。外国からの対韓直接投資が今年の1~3月期で前年同期比35.7%も減少しているのに対して、韓国企業の海外直接投資額は同期比44.9%も増加しているのです。
つまり、外国からの投資が大幅に減る一方で、海外へ逃げ出す韓国企業が増えているということです。しかも韓国の大企業のみならず、中小企業までもが海外に生産基地を移していると報じられています。韓国政府による無理な最低賃金の引き上げや、さまざまな規制が完全に裏目に出たかたちです。
もっとも、文在寅大統領はわざと韓国経済を崩壊に導き、北朝鮮との経済格差をなくして統一しやすくしている、という見方も出ています。そういえば、国際的な孤立も、北朝鮮とスタイルを合わせているのかもしれません。北朝鮮からも無視されて国際社会での存在感がなくなることで、韓国内で「北朝鮮こそ正当政権」という雰囲気を醸し出すという、深謀遠慮があるのかもしれません。
話は変わりますが、先にも述べた日本の輸送船襲撃は、シーレーンの重要性を再認識させる事件でもありました。多少の誤差はあるものの、台湾海域を通過する日本の船舶は毎日平均300隻にものぼります。
南シナ海や東シナ海だけでなく、台湾海域も日本にとっては、生命線そのものです。アメリカの故トルーマン大統領は、朝鮮戦争(韓戦)当時、アメリカ第7艦隊を台湾防衛のために派遣しました。当時、マッカーサーは台湾を不沈空母にたとえ、その重要性を本国アメリカにアピールしていました。
ますます混沌としてきた世界情勢のなかで、日本にとって台湾は日本生命線であり、台湾海峡を含むシーレーンを守ることの重要性に、もっと日本の政治家も気づき、手を打つべきです。
image by: 문재인 - Home | Facebook
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