首脳間の関係アピールのみ
【毎日】は1面トップで「安倍政権7年審判」と大見出しを掲げ、《朝日》同様、今回の選挙は有権者が長期政権についての判断を下す機会なのだということを強調している。
今日の段階で《毎日》は、「社論」の形で選挙について見解を表明していないが、3面記事の最後に、記者が「長期政権 外交力強調」と題して、首相の物言いを批判している部分がある。安倍氏は街頭演説でもたびたび外交実績を強調しているようで、G20でも「議長として外交力を発揮した」とアピール。長期政権だからこそ、各国首脳との信頼関係が築けたのだと言いたいらしい。「6年間首相をやらせていただき、どの首脳とも何回も会談し、本音で話ができる結果だ」と言っているようで、特にトランプ氏との蜜月ぶりを強調。「トランプ大統領は意外と人の話を聞くんですよ。私の話の筋が通っていると思うと、『シンゾー分かった。その通りにするよ』と言ってくれる」と自慢げに話したらしい。記者はしかし、こうしたことが外交成果につながっているとは思えないとして、ロシアのプーチン氏のことも含め、結局のところ、「首脳間の関係アピールに止まる場面が多い」ときつい一言をぶつけている。
有権者に響かない安倍氏の第一声
【東京】の見出しは凝ったものになっていることが多く、なかなかメルマガで紹介することが難しい。きょうの1面見出しも、縦書きと横書きを意図的に交錯させていて説明が簡単ではないが、表現されているのは、憲法とくらしについて、「未来を選ぶ論戦の火ぶた」が切って落とされたということ。
5面には社説。タイトルは「有権者の胸に響いたか」。党首による第一声の中身についての社説になっている。ただ、参照されているのは自民党と立憲民主党、共産党の3党。安倍氏は福島県の果樹園での第一声で福島復興や農業重視の取り組みを強調したという。これについて社説子は、安倍氏が「悪夢」とする民主党政権時代に起きたとは言え、福島第一原発事故後の政治の混乱は、歴代自民党政権のずさんな原発政策が原因ではないのかと問い詰めている。野党共闘について批判をするのなら、同時に自民党の失政や長期政権の驕りへの反省も語らなければ「有権者の胸に響かないのではないか」と訝っている。
立憲民主党と共産党については、いずれも新宿での第一声。ともに、年金問題に言及していたという。
あとがき
以上、いかがでしたでしょうか。
21日投開票日まで2週間と3日。どんな17日間になるのか、その間に起こる出来事も、場合によっては結果を左右する可能性がありますね。
image by: 自由民主党 - Home | Facebook