では、相手が聞きたい話とは、どういう種類の話題が考えられるでしょうか。それは、ごく大まかな括りで言うならば、「聞き手の欲求を満たす話題」です。そしてその欲求も、バリエーションや重要度の違いで、さまざまです。聞き手の欲求として、一番大きいものは、その人にとって緊急性のある事柄だと思います。
以下、順に、生命や健康、美容、金銭、家族、仕事、人間関係、愛情、学業や知能・スキル…などの、心配事・不安、欠点、コンプレックス、問題点について、現状の把握、克服、改善、増進すること、その他、生活に役に立つこと、好奇心で知りたいこと、などが挙げられます。
噂話などは好奇心で知りたいとは思いますが、自分の生命の急迫時には、もっと知りたいことがありますよね。重要度の違いとは、そういうことです。
あなたは、自分の話を作るときに、これらの切り口で考えたことはあるでしょうか?考え始めてみると、意外に、「自分が持っている話、話せる話のなかで、人が聞いて為になるようなことって、少ないなぁ」と思うかもしれません。でも、その気づきが重要なんですよね。人間社会は、人と人の価値の交換で成立しているものです。
その価値とは、生産した物であったり、労働力や時間の提供であったり、あるいはそれが、アイデアや考え方など形のないものを教えることかもしれません。
自分が提供できる価値が、相手にとって大きければ大きいほど、そしてその相手が多ければ多いほど、当然、リターンも大きくなるわけですから、あなたの話すことが、聞き手にとってどのぐらいの価値があるかって、とても大事だと思いませんか?
これに気付くことによって、自分の経験や能力を、人が聞いて価値ある話にまで昇華させるサイクルが始まります。また、自分自身の価値を、商品として考えるのであれば、相手が満足する、つまりニーズのあるところに、能力や労力や価値を提供する、ということでもあります。
自分の話を、相手のニーズからの発想に転換してみる習慣、割と使えると思いませんか?この機会に、自分自身の棚卸し、そして再編集、取り組んでみると良いと思います。
ちなみに私はそれを、メルマガやブログを書くことによって、おこなっています…。
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