現役アナ伝授「相手が聞きたいこと」の切り口で考えた話は面白い

 

近々、話をしなくてはいけない時がやってくるとわかっていれば、人は、大なり小なり、話を用意しておくものです。用意しておく形式は、人それぞれ、またケースバイケースであり、話のテーマだけを、箇条書きのように覚えておいたり、この話をメインに聞かせるために、その前に、あの話をしておこう、と、話の演出、構成を中心に考えたりしますよね。

当メルマガでオススメしているのは、話を枠として捉えること。枠が固まると、後はその枠に必要な話を入れるだけ。話を考えるのがとても簡単になります。こういった話の考え方を、私は、横着ファイリング話法と呼んでいます。詳しくは、まぐまぐの過去記事でご覧ください。

このように、話の考え方とその記憶法はいろいろ考えられますが、注意しなくてはいけないのは、話の発想の源が、話し手である「自分の頭の中をまとめることになりがち」だという点です。

簡単な例でいうと、自分の半生を語る機会があるとして、それを、自分の頭の中をまとめる形で話を作ると、いつどこで生まれて、どんな体験をして、人生に大きく影響を与えたのはどういうことで…そこから得た、人生哲学とは…など、全てが時系列的とは言いませんが、人間の頭が自然に思いつく順番というは、だいたいこういう感じになってしまうものです。

いっぽう、発想の源を「相手が聞きたいこと」という切り口で考え始めると、例えば、私の特技、特徴はこれこれ…。具体的には、それについてこんなエピソード…。こんな自分になれたきっかけ、考え方の転換や改善点…。私が得意な〇〇を、誰でも簡単にできるようになるコツ。私のような××タイプの人間を育成するなら、こういう家庭・教育環境…。

などなど、話の様相が、ガラリと変わりますよね。この例文を簡単に理解するために、私=「東大主席卒業」とか「大食いチャンピオン」とか、特徴的な人物を代入してみてください。東大生の勉強法や、大食いのコツ(笑)。聞き手として、聞いてみたくないですか?これが、発想の源を「相手が聞きたいこと」という切り口で考えた話です。

実は、話は切り口を変えれば、例えば、私×数学、とか、私×ビートルズ、とか、いくらでも独創的にすることが可能です。ただ、そういうバリエーションの中でも、「相手が聞きたいこと」という切り口が、もっとも聞き手に受け入れられやすい、相手本位の話題になることは、間違いないと思います。

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