クールジャパンを軽く凌駕。NYを席巻している「K-POP」の存在感

 

ニューヨーク市内だけで10万人の韓国人が住んでいるそうです。ちょうど日本人の倍。ニューヨーク州で言えば21万人。これは日本人の3倍。ちなみに、本国韓国以外でいちばん韓国人が多いのが、ここニューヨークだそうです。

この国への大量の朝鮮民族の入国は1950年代に始まりました。そして70年代にピークを迎えます。彼らが移住のエリアとして選んだのは、エンパイアーステートビル、メイシーズデパートメント、ヘラルドスクエア、マジソンスクエアガーデンが隣接する、マンハッタンのど真ん中のど真ん中

イーストビレッヂあたりに、ちょこっとあるジャパンタウンとは、立地条件からまず違いました。こんなど真ん中に定住するって、そのマインドがすごい。遠慮気味に、端っこに住み着く日本人とそこから違う。

そして、80年代の彼らの成功「コリアン・ドリーム」「コリアン・ゴールドラッシュ」と呼ばれました。それを機に、本国の貧しい韓国人が大量に押し寄せてきた。ますます、一等地であるコリアンタウンは賑わいました。

金融、宝石業界はユダヤ人、警官・バー業界はアイルランド人、そして、デリ・雑貨屋さんは、韓国人と、この街の相場は決まっています。考えてみれば、迫害や、差別、貧困の歴史を持った国の国民は当然、新天地を求めます。求めた先で、繁栄していく。

日本の近代史は、戦後以降、世界的にみれば極めて平和だったのかもしれません。新天地を求める必要がなかった。日本人は、海外に出ていく必要性がなかったのかもしれません。それは人として極めて幸せなことです。アイリッシュや、ユダヤ系や、韓国系は、歴史的にニューヨークに流れ着くしかなかった人たちが少なからずいた。

なので、今、ニューヨークで韓国系が元気なのは、当然の結果かもしれません。そんなことを考えながら、今日はウォール・ストリートで打ち合わせがありました。帰り道、たまたまチャイナタウンを通りかかる。コリアンタウンよりさらに、でかい(汗)。

image by: JStone / Shutterstock.com

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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