砂糖入り飲料とがんのリスク
砂糖入り飲料を飲むと肥満や糖尿病の原因になることはすぐに理解できます。数週間という短期間であっても、毎日ペットボトルで何本もコーラやソーダを大量に飲んでいると、急速に糖尿病を発症してしまいます。糖尿病の症状に多尿多飲というのがあります。このためさらにコーラを大量に飲んでしまうという悪循環をきたすので、ペットボトル症候群とも呼ばれています。
最近発表された研究によると、砂糖入り飲料はがんのリスクも高めることがわかりました。その機序の1つは肥満を起こすためです。肥満に関連するがんになりやすくなります。2つ目の機序は、砂糖入り飲料は強力にインスリン分泌を促すことです。インスリン分泌量が慢性的に多いと、ある種のがんにかかりやすくなります。これらには、乳がんや肝がんが含まれます。
砂糖入り飲料が人間の体をがん化させやすい理由には、微量ではありますが、発がん物質が含まれているからです。発がん物質としては、着色料としてのカラメル香料、人工甘味料としてのアスパルテーム、そしてフルーツジュースに含まれる農薬(殺虫剤)、が疑われています。
果物をよく食べている人ではがんのリスクが減ります。これはエビデンスが多数あります。したがって、100%フルーツジュースは健康によいようなイメージがあります。しかし、ジュースではがんのリスクがあるのです。人工的に手を加えると、ヘルシーなものも不健康になってしまう。これは要注意ですね。
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