読者からのさまざまな質問に回答してくれる、メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さん。今回は、Facebook、Instagramともに「いいね!」数を非表示にするテストを行っていることについてどんな影響があるかを尋ねる質問に答えます。永江さんは、かつて活況を呈した日本発のSNSサービスの例を上げ、利用者激減を予想しています。
FacebookとInstagramのいいね非表示テストについて
Question
これからのInstagramマーケティングについてご意見をお聞かせいただければと思います。Facebook、Instagramともに「いいね!」数を非表示にするテストを行っています。
● Instagram、「いいね!」数を非表示にするテスト–日本など7カ国で – CNET Japan
● Facebook、「いいね!」の数を非表示にするテストを検討 – CNET Japan
無茶、無謀、迷惑なユーザーへの対応であることは想像に難くありませんが、「いいね!」数が消えるということは、分かりやすい指標がなくなることと同義です。
Facebook、Instagramに注力している企業も多く、「いいね!」数がなくなると今後のマーケティング手法も少し変わるのかな?と思うのですが、永江さんは具体的にどう変わると思いますか?
永江さんからの回答
これについては先日呟いたばかりなのですが、FacebookやInstagramのいいね数を非表示にするという流れは、mixi衰退の最大要因となった「足あと」機能の廃止と酷似していると思います。
というのも、一時あれだけ流行したmixiが廃れたのは足あと機能の廃止が大きなきっかけでした。当時mixiはスパムアカウントが大量に発生しており、運営に問い合わせが殺到したため足あとを廃止したのだと思うのですが、それによって友達同士の交流が激減し、一気にユーザー離れが加速したのは皆さんご承知の通りです。
同様に、FacebookやInstagramのいいねを非表示にしたらユーザーはその人がインフルエンサーかどうか判断出来なくなってしまいますよね。それって「多くの共感を集めている投稿を優先的に見たい」というユーザー心理を無視していると思うんです。
またいいねを非表示にすると自分がフォローしている人が何にいいねを押した(共感した)のかも見られなくなってしまうため、利用頻度は劇的に減るでしょう。
まとめると、ザッカーバーグはmixiと同じ道を辿る前に元社長の笠原くんに一度話を聞いた方が良いと思います。w
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