メルマガ『ヒマラヤ聖者ヨグマタ相川圭子の「本当の自分に出会う旅」』を発行するヒマラヤ大聖者・ヨグマタ相川圭子さん。最近、ヨグマタさんの半生をモチーフにした映画『YOGMATA』がインドのボリウッドで制作され、日本各地でも公開されています。漫画家・コラムニストとして活躍する一方、『次元上昇日記』などの著書もありスピリチュアル系の世界でも暗躍中の辛酸なめ子さんは、その作品をいち早くご覧になったということで、その気になる内容をレビューしてくださいました!
インドで制作されたヨグマタ相川圭子さんの映画
インドでは聖者がスターのような存在です。2019年2月、「世界最大の平和の集会」としてユネスコの無形文化遺産にも登録されている「クンブメーラ(Kumbh mela)」に行ってまいりました。
5000年も前からインドの聖地で開催されている祭で、今年の開催地はアラハバード。マンハッタン程ある広大な土地(ふだんは更地)に祭の期間だけ聖者がキャンプを立てて、弟子や巡礼者、サドゥーたちがお参りします。その規模と人気の度合いは、例えるなら、三社祭と祇園祭、節分と浅草サンバカーニバルとディズニーランドのパレードとフジロックフェスティバルを合体させて10倍くらいにしたもの、と申せばスケールが伝わるでしょうか。
何万人もの聖者たちがインド中から集まって、チャリアットと呼ばれる御神輿のような乗り物に乗ってパレードします。その御神輿が果てしなく大渋滞していてインドの聖者の多さに驚かされました。この中で誰を信じてついていけば良いのか素人には見当がつきません……。
でもそんな聖者の行進の中でも他の聖者から拝まれたりリスペクトを集めていたのが、日本の誇るヨグマタ・相川圭子さんです。インドでは出家修行者が1億人もいるそうですが、ヨグマタさんとパイロット・ババさんのお二人は、サマディ(悟りの境地)に達したトップオブ聖者のような存在。クンブメーラ会場で連日何万人もの人々が聖者に一目会いたくて行列していました。
インドのボリウッドでそんなヨグマタさんの映画が制作されていると聞き楽しみにしておりました。前置きが長くなりましたが、先日その映画が完成し、めぐろパーシモンホールにて上映会が開催されました。
タイトルは『YOGMATA』。ヨグマタさんがパイロット・ババさんと出会い、運命に導かれてヒマラヤで修行。ついにサマディに達するという壮大なストーリー。ヨグマタさんの若い頃をアジア系の外国人女優さんが熱演されていました。
スクリーンからほとばしる「悟りのバイブレーション」
インドに到着し、パイロット・ババさんと、チェッタンババさんという聖者と会ったヨグマタさん。このチェッタンババさんは見た目が若くて20代くらいなのですが実は結構年がいっていて、「ヨガを極めると年齢を操れます」というセリフに心をつかまれました。何百歳何千歳の聖者がヒマラヤで生きているという説も。ヨグマタさんも年齢不詳の若さを保たれています。
ヨグマタさんは聖者二人に、サマディの修行をしたいと強い意思を伝えます。「ヨガの修行は簡単ではありません。成功するより命を落とす人が多いです」などと最初は止められますが、「真理を知ることができないのならこの人生、何のためにあるのでしょう」と本気度を見せて、ついにヒマラヤ奥地に向かう修行の旅へ……。
ヒマラヤの大自然の映像が美しく、「ヒマラヤ山脈はヨギのように横たわって瞑想し、川や滝はマントラを唱えている」というヨグマタさんのセリフも詩的で、天国のような世界観が伝わります。
一行はヒマラヤの高地を何日もかけて歩いて、ヨグマタさんは雪の渓谷の中、多くの聖者が修行した祠に入ることになります。「この過程で失敗したら気が狂ったり亡くなって魂がさまようことになります」などと聖者から警告されますが「私は無用な心配はしません。この体に対する執着もありません」と言い切って祠に入る姿がかっこよすぎです。
瞑想を始めるとヨグマタさんのお体は赤い光を放出し、魂が離脱。そして宇宙空間へ……。「東西南北がなくなり過去も未来もなく、すべての万物が一体になり、マインドが永遠の今にある」感覚だそうです。スクリーンからも悟りのバイブレーションがほとばしります。かなり順調すぎる展開です。
この映画のホーリーなクライマックスは、高次元のアセンデットマスター、聖者たちの会議のシーン。天上界の神秘的な蓮の池を囲んで、地球の未来や人類の今後について真剣に話し合われます。マハ・アヴァター・ババジの姉、シャンティ・マーが人類の現状に業を煮やし、聖者達に招集をかけたのです。その聖者連盟の中にはヨグマタさんとパイロット・ババさん(現在のお姿の実写)もいらっしゃいます。
「たくさんの文明が現れては消え、何度も水中に没するのを見てきました」と、嘆くシャンティ・マー。もしかしてノアの大洪水とかでしょうか……。
「今、人類はまた同じことを繰り返そうとしています。科学は醜いものになりました。気候変動も激しくなっています。人々を目覚めさせなければなりません」
えっ? もしかして、このままだと滅亡するんですか? 数々の滅亡予言がよぎり、畏れがわきおこります(その前にシャンティ・マーさんが何歳なのかという話も)。有事の時は聖者様が私達を救ってくださるのでしょうか……。集まった聖者の方々十数名については、かなり上級レベルの聖者マニアの方々なら名前がわかるのでしょうか。お二人以外ではババ・サンダーナースしかわかりませんでした。さらに上空にシヴァ神、クリシュナ神、ヴィシュヌ神らしき方々も三柱登場され、画面越しに高い波動を放っていました。
観る者の「魂のレベル」が試される作品
波動が高いといえば聖者たちのセリフです。脚本にパイロット・ババさんも入っているようですが、セリフがIQ500くらいありそうな深遠で叡智にあふれた言葉ばかりで、それもスピーディにやりとりされるので、一回観ただけではなかなか頭に入ってきません。脳のレベルが追いついていない感じです。ボリウッドというと歌や踊りのイメージがあり、一瞬歌い出さないか期待したのですが、歌はなくても言葉だけでも詩的で芸術的で、心の琴線が震えます。
しかし、「人間の行動やマナーは汚れてしまいました」「人類は不道徳の道を歩き大惨事の崖っぷちに向かっています」といった戒めの言葉からは、とにかく人類がやばいということが伝わってきました。なんでも二度の世界大戦で地球は傷付いていて、三度目は持ちこたえられないそうです……。聖者会議を経て世界平和のためにヨグマタさんとパイロット・ババさんが地球に派遣され、使命を果たされることに。ありがとうございます。
映画の聖者の心配が現実になってしまうかどうかは私達次第。観た人は、世界平和や環境保護のために何かしなくては、という責任感を覚えるのではないでしょうか。聖者の会議シーンを拝見できたのは貴重な体験で、映画史上初公開かもしれません。波動が高すぎて脳波に作用したのか途中で意識が飛ぶ瞬間もありました。内容の理解度などで魂のレベルもチェックできそうで、繰り返し観たい映画です。(文/辛酸なめ子)