強大化する台風の原因は温暖化。待ったなしで必要な対策とは

 

世界で確実に広がる緊急温暖化対策

これから急速に、温暖化対策への抗議活動や各国政府への圧力はますます増大してくると私はみています。まず、2019年9月20日、世界中で大規模なデモが行われました。トゥーンベリさんらの呼び掛けで、世界約150カ国の5000カ所以上で一斉に気候変動への緊急対策を訴えたのです。東京でも若者を中心に約1000人がプラカードを手に集まりました。

2019年4月、政府の有識者懇談会は、今世紀後半のできるだけ早期に二酸化炭素などの排出量を実質ゼロにすることを目指すという提言をまとめました。しかし日本政府の姿勢は消極的です。国連気候行動サミットでの重要な話し合いグループの議長役を日本が依頼されたものの、日本政府は引き受けなかったのです。その理由として、日本は石炭火力発電を維持したいから、だろうと批判されています。

日本は二酸化炭素排出総量で世界第5位、国民一人当たりで世界第4位です。温暖化原因のかなりの部分を作っている日本には、温室効果ガス排出を最小限に抑える行動をする責任があります。

新たに環境大臣となった小泉進次郎氏は、国連気候行動サミットが行われるニューヨークに到着するなりステーキを食べに行きました。二酸化炭素以上の温室効果作用を持つメタンガスを発生させる牛の畜産を奨励する行動です。このタイミングでのこの行動は、地球のために温暖化対策を訴えている世界中の人々に対する挑戦状です。小泉氏には国際的うねりに気づいてほしいものです。

文献:
William W. Kellogg and Robert Schware. Climate Change and Society. Consequences of Increasing Atmospheric Carbon Dioxide. Routledge, 2019.

image by: Shutterstock.com

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