温泉宿『当館のご案内』がつまらない。何がイマイチ足りないのか

 

料理に関しては、通年出している名物料理があれば、その解説とこだわりを書けばいい。まあ、これは食事処に用意した献立などに書いてもいいのだが、献立に余計なことが書いてあるのも格好良くないからね。

案外うれしいのは日本酒の解説。全国的に知られていない土地土地のお酒というのは、どんな味わいかわからないことが多い。そこで「米の味がふくよかで香りの高いお酒です。肉料理などにも良く合います」「華やかでフルーティな香りのお酒です。最初の一杯目におすすめです」みたいなことが書かれていると、夕食の時に悩まなくて済む。

この種のものは、可能な限り手書き文字で書いた方がいい。世の中みんなパソコンで打った活字ばかりになっているので、手書き文字を見るとホッとするのである。字が下手でも丁寧に書いてあればそれでいい。なんとなく、マニュアル化されていないというか、手作りのホスピタリティを感じさせてくれるものだと思う。「当館のご案内」一つでもこれだけ違いが出るのだ。

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