中国にまた利用される。習近平の国賓待遇来日が日本を沈ませる訳

 

中国が日本を利用して、捨てた過去

1989年、天安門事件が起こりました。中国政府による、民間人大虐殺事件です。これで中国は国際的に孤立しました。同国は、どうやってこの苦境から脱出したのでしょうか?

そう、天皇陛下皇后陛下を招待した。1992年、天皇陛下、皇后陛下(現上皇陛下、上皇后陛下)が訪中されました。欧米は、「日本は、中国市場を独占するつもりだ!」と警戒した。そして、1993年になると、欧米も中国との関係を改善させはじめた。

問題はその後です。中国は、「役割を果たした日本を切りました。具体的には1994年、「愛国主義教育実施要綱」を制定し、「反日教育を大々的に行うようになった。中国は、クリントン政権取り込みに成功。それでクリントンは、親中反日で、「日本バッシング」に熱心だった。

何がいいたいか。中国は天皇皇后両陛下を天安門事件の孤立から抜け出すための道具として利用した。その後は、国内、外国で「反日プロパガンダ」を強化し、日米関係悪化政策を進めていった。

今、中国は、同じ作戦できている。当時の日本政府は、ナイーブだった。今の安倍政権もナイーブで、また同じ過ちを繰りかえそうとしています

幸い、佐藤正久先生、青山繁晴先生が代表をつとめる「日本の尊厳と国益を護まもる会」の議員40人は、習近平の国賓招待に反対しています。私は、普段穏健派ですが、この件では佐藤先生、青山先生を支持します。

過ちを繰り返すのは、愚かなこと。しかし、同じ過ちを繰り返すのは、もっとも愚かなことです。安倍総理は、

  • 1989年、天安門事件で中国、国際的に孤立
  • 1992年、天皇、皇后陛下訪中
  • 1993年、欧米、中国との関係を改善される
  • 1994年、中国、国内、外国で「反日プロパガンダ」開始

という流れを思い出していただき、だまされないでいただきたいと思います。

安倍総理は、「日本を敗戦国から戦勝国に転換させた偉大な首相」になるか、それとも、「過去の過ちを繰り返して日本をまた敗戦国にした残念な首相」になるかの岐路に立たされています。そして、安倍総理の決断が、日本国の未来にもかかってくるので、「日本も歴史的岐路に立っている」といえるのです。

image by: 首相官邸

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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