これはヤバい。犯罪者が個人情報を狙う「年賀状」の危険性

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日本のお正月の風物詩といえば年賀状ですが、そんな「年始のご挨拶状」を虎視眈々と狙っている輩が存在していうようです。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では現役科学者のくられさんが、このご時世に年賀状を出す「危険性」を解説しています。

年賀状は危険な風習である

過去のメールマガジンでも、年賀状の危険性特に個人の場合の危険性について書きました。この辺、つい先日ポータルでまとめられた記事があるので、承前としてはそちらを見ていただくとして。

ヘルドクターくられの「俺コラム」:年賀状は時代にそぐわぬ危険物!

年賀状の話は、これは企業などにおいても大きな問題になっています。

自分は過去にいろいろな変態性癖の人や元犯罪者の人などの取材をしていますが、そうしたストーカーや性犯罪者企業スパイが実際に狙っていたのも年賀状」でした。

彼ら曰く「決まった日に完璧な個人情報がどっさり手に入るとかお宝すぎる」という感じで、企業スパイは企業の集合郵便受けを、性犯罪者は目を付けている女の子や女子寮の郵便受けを元旦の郵便配達を待って投函されたと同時に持って帰るという話。今であれば、スマホが高性能ですから撮影だけして元に戻せば紛失という事故さえなく、個人情報が危険な人に流れるという状況さえ生まれます。

年賀状は出した側の家族構成が書かれていたり、極めて個人性の高い情報が記載されているはずです。自分の家にも、毎年、あれ?という誤配送が紛れ込んでいます。過去には、借金をしている人が返済できずに申し訳ないという内容の文面があるものもありました。これを悪用できる人が手にしていたらと思うと本当に恐怖でしかないでしょう。

それでも年賀状を出したい!という方にまず徹底すべき案件。

個人情報を伏せること。家族構成や家の構成、家を買った/売りたい、金銭関係、間柄、そうしたものを読み取れる文面は基本的に危険と考えるべきです。

また会社で年賀状を出す場合、その大事な顧客や関係者のデータがデスクトップにまとめて置き去りになっているはずです。そこに悪意のある人が通りかかったら、持って行かれると考えた方がいいでしょう。

なので会社で年賀状を出す場合は、そうした個人情報の管理意識をしっかりと通達した上で先方にも必要か不要かを聞いておく必要があります。ちゃんとした会社はかなり事前に聞かれます。

次に投函口の防犯です。例えば元旦だけでもこれは投函口にはスズを付けて、開け口はガムテープを貼っておくだけでもかなり「警戒してる感」が出るので、悪い人間ほどそうしたリスクを避けようとするので多少の予防効果はあります。自分なら防犯ドアアラームを付けたいところです(笑)。

しかし、そこまでして出す必要があるものなのか?といわれればNOというのが今のご時世の回答でしょう。つまりリスクしかない以上、無理に使う理由はどこにもないと考えます。

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シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。

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【著者】 くられ 【発行周期】 週刊

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