子どもが繰り返す小さな失敗。そんなときの叱らない声かけの仕方

 

2.叱らず怒らず実況報告

それでも「あーもう(怒)、何で〇〇かなー!」と言ってしまったら、一呼吸置いて、子どもに現状を伝えましょう。「コップが落っこちちゃったね、あらー、ミルクがこぼれて流れてる」、「お雑巾持ってくるね、持ってきたよ、さー拭くよー」。

割と大きな声で、「実況報告」することでイライラも収まってきます。大きな声で発散しているからなんです。ですから、子供に向けて「何で〇〇なの?(怒)」と言う代わりに、実況報告しましょう。

実況報告ならば、感情が入りませんから、子どもも「ママが怒ってる、ママに叱られた、怒られた」という気持ちにはなりませんね。子どもにしてみたら、こうした小さな失敗は「わざと」ではないのですから、叱られる理由はありません。

3.一緒に考える

実況報告が終わって、現状復帰したら子どもと一緒に「どうして〇〇になっちゃったんだろうね?」と考えてみましょう。

冷静に考えてみると、もしかしたら、器が子どもの手に合わないのかも知れません。或いは、手が濡れていて滑ったのかも知れません。もしかしたら重かったのかも。

幾つかの原因が考えられますが、一緒に考えることで子どもの意識が変わります。そして実際に、一つ一つその原因を取り除いていけば、落とすことも減りますし。

「なんで」という言葉は、子どもにぶつけるのではなく、子どもと一緒に考えるための親への問いかけとして使いましょう。

家庭教育アドバイス…「失敗をチャンスに変える」

子どもが「やらかしてしまったこと」をチャンスに変えましょう。もちろん、わざとこぼしたり、落としたりしたことは叱る対象ですが、不可抗力でそうなってしまったときは、そうした失敗を次へのステップに変えましょう。

同じ失敗を繰り返したとき「何でこの前と同じ失敗するかなー」ではなく、「あ、コップが落ちちゃったね、ミルクがこぼれて流れてる。この前よりも少ないよ。」と実況報告をしつつ、子どもに「この後はどうしたっけ?さあ急げ急げ、ミルクが広がっちゃう」と前回の失敗経験を生かすような声かけをしましょう。

子どもと一緒に考えることで、子どもの「考える力」も育っていきます。イラっとしてもまずは一呼吸してから対応しましょう。

image by: Shutterstock.com

家庭教育アドバイザー 柳川由紀この著者の記事一覧

家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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