中国に勝る古典は、我が国にあり。日本が誇る「3冊の古典」とは

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深刻な問題となっている「日本の子供たちの読解力低下」ですが、その一因として読書不足が上げられています。大人たちに目を転じてみても、毎日の激務に追われ本を読む時間が取れない、という方も多いのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、そんな日本人が読むべき、わが国が誇る3冊の古典を紹介しています。

日本が誇るべき3冊の古典

『致知』最新号では、内外の諸事情に詳しい加瀬英明氏と、『致知』本誌でもお馴染みの憂国の士數土文夫氏に、日本の憂うべき実情を克服し、新しい年を輝かしい未来への第一歩とするために成すべきことを語り合っていただきました。

その中で、數土氏が「日本が誇るべき古典として、ぜひいまの日本人に読んでほしい」と言われた3冊の本があります。


 

加瀬 「いまは学歴の高い人より、むしろ学歴の低い人のほうが起業家として成功していますね」

數土 「それはやっぱり挑戦しているからでしょうね。失敗を認めない受験勉強で勝ち上がった高学歴の人よりも挑戦する気概に溢れているからだと思います。

昔の財界にはそういう人物がたくさんいました。土光敏夫さん、松下幸之助さん、石坂泰三さん、本田宗一郎さん。

こうした方々の自律心、そしてそれに基づく国家観、歴史観、倫理観というのは、やはり若い時から厳しい環境の中で挑戦を続けてきたことを通じて養われたものでしょうね。

先ほど、ゼネラル・エレクトリックで上級副社長を務めていた友人と会ったんですが、現職時代は会長のジャック・ウェルチさんから『君も本を読め』と盛んに言われていたそうなんです。ウェルチさん自身は『大国の興亡』といった本を愛読していたそうで、やはり優れたリーダーというのは、歴史や古典を学ぶことを通じて国家観、歴史観、倫理観を養っていることを改めて実感しました」

加瀬 「おっしゃる通りです」

數土 「本といえば、明治天皇が素晴らしいと思うのは、二宮尊徳の生き方を高く評価され、これを広めようとなさったことです。

内村鑑三は『代表的日本人』に、この二宮尊徳と共に上杉鷹山、中江藤樹、日蓮、西郷隆盛を挙げていますが、いずれも自律自助の人生を生きた人でした。高い志を持ち、自分を律し、努力することで人生を切り開いた人たちであって、他人に頼っていなかった」

加瀬 「クラーク博士が『ボーイズ・ビー・アンビシャス』と言いましたけれども、別にクラークさんから言われなくても、あの時代の日本の男子は皆大志を抱いていましたね」

數土 「私は、日本には中国に勝る古典があると思っています。それはこの内村鑑三の代表的日本人と、新渡戸稲造の武士道と、福澤諭吉の学問のすゝめ』です。いずれも僅か百年余り前に発刊された本ですが、この3冊は日本が誇るべき古典として、ぜひいまの日本人に読んでほしいですね」

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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