英・保守党が過半数確保の見通しで「EU離脱」に前進。懸念の声も

2019.12.13
by MAG2 NEWS編集部 HY
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欧州連合(EU)から離脱するか否かが最大の争点になっていたイギリス下院総選挙(定数650)の投票が12日に終了し、開票作業が進められている。出口調査に基づく予測だと、離脱派であるジョンソン首相率いる与党・保守党が過半数を上回る議席を獲得し、歴史的な勝利を得る見通しだとNHKニュースロイター通信FNNニュースなどが伝えている。

ジョンソン政権は「離脱実現」を公約に掲げているため、保守党が過半数ラインの326議席を上回れば、2020年1月末のEU離脱が決定的になるだろう。

しかし、イギリスのEU離脱の影響に関しては、様々な懸念の声が存在する。遠のく大英帝国「再建」の夢。誇りに縛られ凋落のパラドックスでジャーナリストの嶌信彦さんは、EU離脱によりイギリスがヨーロッパにおける金融の中心から外れることで凋落するのではないかと述べており、EUとの交渉経験も豊富な島田久仁彦さんは、リーマン超えの大恐慌か。日本を襲う「合意なきEU離脱」ショックの中で「Hard Brexit(合意なきEU離脱)」が世界に与えるショックを警戒していた。

与党・保守党の快進撃を受け、開票結果が出揃う前から為替にも影響が出ている。ニュージーランド・ウェリントンやオーストラリア・シドニーの外国為替市場では、イギリス通過・ポンドを買う動きが強まっており、前日・同時間帯と比べ、ポンドが円に対しておよそ3%値上がりし、1ポンド147円台半ばになっているとNHKなどが報じている。

開票結果は日本時間13日午後には判明する見通し。

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image by: Mia Elliott Smith / Shutterstock.com

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