メディアがどういう姿勢で事件を報じるか?それは時に世論を象徴し、時に世論を変える力を持ちます。
どんなにテレビ離れが進んでいるとしても、テレビで「どう報じられるか?」が及ぼす影響はとてつもなく大きいのです。もっともメディアがすべてはありませんが、取り上げ方次第で風を吹かす力がある。自分もメディア側の人間としてそう痛感することがしばしばあります。
性的な被害にあった人が必要な治療やサポートが受けられる「ワンストップ支援センター」が、全国に40箇所ほどできていますが、圧倒的に少ないという問題もあります。
国連は、女性20万人あたりに1か所作るように提言しているので、本来であれば全国に300か所くらい必要です。また、17年の法改正で性被害は「女性とは限らない」という解釈になっているので、男性やLGBTの方からのサポート体制を整備する必要もある。
まだまだできることはあるし、考えなきゃいけないことがある。「私」たちはもっと真摯に自分ごととして向き合う必要があるのではないか。
今回の問題に限らず、この1年間思い続けていたことです。
みなさんのご意見、お聞かせください。
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※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年12月25日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
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