福祉事業者の「専門化」に注意。地域の中核人材を目指せ

 

福祉領域だけで収まってはいけない

学ぶ領域は「福祉学」「教育学」「社会学」の3つの人文社会分野の学問であるが、日々の仕事や暮らしから、私たちが学んできたものを、この3つの分野に落とし込みながら、それを自分なりの学問としてほしい。

同時に学びの楽しさを発見し、地域で福祉に従事しながら、各分野との連携や協働ができる人になっていただければ、との思いもある。「福祉学」「教育学」「社会学」の各分野が1項目2時間のプログラムを5項目行う予定で、本事業は、会場はさいたま市大宮区の埼玉福祉・保育専門学校、山梨県甲府市の甲府医療秘書学院。

日程は、さいたま市は「福祉学」を1月25日(土)午前と午後、2月1日(土)午前と午後、2月8日(土)午前の計5講座行い、甲府市が「教育学」を2月1日(土)午前と午後、2月15日(土)午前と午後、2月22日(土)午前の計5講座行う。

2会場ともに2020年度内に3つの分野を終了する予定で、すべて受講した方にはレポート提出などにより、「福祉の地域サポーター」の認証を行うことを想定している。現段階ではすべて受講も修了の認証も無料

この学習を経て福祉の中で、福祉を飛び越えて、支援者が躍動的に活き活きと過ごしてほしいと思う。福祉は地域から離れられないし、地域は福祉を伴う。その地域福祉を連携させ、福祉の領域そのものを躍動的な存在として、横断的な活動が活発になれば、地域福祉は楽しくなるはずだ。

そのためには、自分が楽しむ、楽しめる、楽しいのが大前提である。

私自身も楽しんでやることを基本としている。誰かが決めたであろう評価に気持ちを左右されるのはつまらない。「期待」という幻想の中で形作られた成果を出そうと焦る必要もない。

ただ、目の前にある必要な仕事を真剣にやり続けるだけ。そんなゆったり感を提唱しつつ、この言葉を口ずさんでみる。これを今年最後の本コラムの結びとしたい。「星空のごとく 急がずに 休まずに めぐれ誰しも おのが責務(つとめ)のまわりを」(ゲーテ)。

image by: Shutterstock.com

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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