高校生に聞いた定義で考える「成人」って「大人」ってどんな人?

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1月13日は令和初の成人の日でした。総務省統計局によれば、この1年間に成人に達した人口は、122万人とのことですが、新成人の皆さんは、かつて自分自身が考えていた「大人」になっているのでしょうか。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんが、今年の新成人も含まれる3~4年前の高校生に聞いた「大人の定義」上位3つを紹介。成人の日を機に、年代問わず「大人の姿」について考え、親子であれば、すり合わせ、語り合ってみることをオススメしています。

『大人』の定義3つ。成人とは?

現在の日本で、公に成人として認められるのは法律上20歳です。奈良時代、682年の天武天皇の加冠制度から始まった元服の儀式が今の成人式に当たります。大抵12~16歳に元服を行いましたが、父親の急死で、7歳で元服することもあったようです。元服前と後では、見た目や精神的に、また名前にも大きな変化がありました。髷(まげ)や衣服を変え、自ら行動や心を律して公人としての立ち居振舞いを心掛けました。

歴史に名を残している武将の幼名は以下の通りです。
 織田信長…吉法師
 今川義元…芳菊丸
 豊臣秀吉…日吉丸
 徳川家康…竹千代
 武田信玄…勝千代
 前田利家…犬千代
 石田光成…佐吉
 毛利元就…松寿丸
 明智光秀…彦太郎
 伊達政宗…梵天丸
※参照:『図解 戦国武将』(池上良太著)
当時は元服後、名前も変え、大人としての自覚を持たされたのです。

参考までに「大人ってどんな人」というアンケートの結果上位3つをご紹介します。(2017年「親力アップ静岡」アンケート結果より)

1.自分を理解できている

ありのままの自分を受け入れ、自分を大きく見せたり、反対に小さく見せたりせず、他者についてもありのままを受け入れることができる人です。それができないのは、自分を理解していないから。なぜできないのかというと、自分と向き合えないからです。自分と向き合うとは、自分の弱さを自覚し、それに負けない力を自分につけることです。

自分の弱さとは……ありのままを受け入れられないことです。具体的には、何でも人のせいにする、すぐに文句を言う、欲求や自己嫌悪が強いなどです。ありのままの自分を受け入れ理解していれば、こうした思いは募りません。

2.自立できている

経済的な意味での自立ではありません。人としての自立です。つまり自分を卑下するわけでも、尊大に構えるわけでもなく誰とでも対等に関わり、助け合うことができる人です。自分の価値観と意見を持ち、物事を判断できること。お互いが自立し支え合いながら社会は成り立ちます。その社会に貢献していくことが自立した大人として求められることでもあるのです。他者の価値観に振り回されている人は、自立できているとは言わないでしょう。

3.余裕を持つ

他者に対して待つことができる、許すことができる、気遣うことができる、譲ることができる、与えること(モノ、知識、時間など)ができる、などの余裕を持てる人です。例えば「待つことができる」とは、相手の反応を待つ、相手が来るのを待つなどですが、待てない人は、イライラしたり、不満をぶちまけたりします。こうした態度は、「大人」というよりも自分のことしか考えない「余裕のない人間」で、子どもにありがちな振る舞いです。

家庭教育アドバイス…「あなたはどう?」

精神的に大人だと感じる人はどんな人ですか?さりげない気遣いができる人、視野が広い人、思慮深い人など様々でしょう。今回挙げた3つは、高校生318人を対象にした4年前のアンケートですので、一般的ではないかもしれません。しかし、高校生が考える「大人の姿」です。皆さまは「大人」ですか?成人式の今日を機に、親子で「大人」について語り合ってみてはいかがでしょう?

image by: Morumotto / Shutterstock

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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