2025年問題で会社が消滅してしまう
E子 「2019年版の中小企業白書によると、1999年以降はずっと減少傾向、2016年には359万社で、このうち、中小企業は358万社。さらなる内訳は小規模事業者が305万社、中規模企業53万社となっている。2014年から2016年の2年の間には23万社(6.1%)の減少となったそうよ」
深田GL 「中小企業の経営者が引退する年齢は、平均して70歳前後と言われてるよ。中小企業庁の推定では、2025年時点で経営者の引退の平均年齢である70歳に達する中小企業経営者は約245万人なんだって」
新米 「うん?ちょっと待ってもらえますか?さっき127万社の話から企業数の話になりましたけど、整理させてもらうと…」
大塚T 「そもそも127万社は、日本の企業がおよそ360万社とすると、3分の1にもなります。でも、E子先輩、なんて言いました?2025年に70歳に達する経営者は245万人?そうすると、3分の2を超えてるんですけど!」
E子 「そうよ。それって、認識してた?」
大塚T 「いえ、全く…。2025年には恐ろしいことが待っているような…」
E子 「それがもうひとつの2025年問題。『2025年の崖』と言われている問題よ」
新米 「2025年問題の裏と表ですね。繋がってる…」
深田GL 「その廃業・休業する企業、127万社の約半数が、黒字と言われているんだよ。それなのに廃業って…。日本の優れた企業がどんどんなくなっていくのは、なんとかしないといけない問題だよなー」
E子 「60万社の黒字の優良な企業が後継者不足によって廃業してしまう。日本の経済にも大きな打撃を与えること間違いなしよね」
深田GL 「約650万人の雇用が失われ、約22兆円ものGDPの消失と推測されているんだからねー」
所長 「これは最悪のシナリオだけど、国に与えるインパクトは大きいだろうね。そのため政府としても最重要課題の一つに位置付けて、この10年は中小企業の事業承継を集中的に支援していくとしているんだよ」
E子 「そういうこともあって、今すぐ解決すべき課題として平成30年4月から10年間、事業を引き継ぐ(事業承継をする)企業に関して、事業承継をする際の税制の優遇を決めたってことなんですね」
新米 「うーーん、ちょっとコワイですね…」
・ 事業承継税制(贈与税・相続税の納税猶予及び免除制度)について(中小企業庁)
・ 事業承継税制特集(国税庁)
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