不祥事置き去りで野党への注文。呆れた読売社説の安倍応援団ぶり

 

骨太の論戦を…ですか

【読売】は1面左肩と詳報9面、関連記事が3面と4面に。見出しから。

(1面)
首相「IR丁寧に進める」
衆院代表質問 秋元議員逮捕 陳謝

(3面) 野党「IR・桜」に照準
首相、従来の主張で「幕引き」
改憲論議 首相呼びかけ
前進は不透明
野党は将来展望を明確に示せ(社説)

(4面)
「共同会派 事実上の政党に」
野党合流先送りで
「結婚しなくていい」やじ 代表質問

uttiiの眼

安倍応援団としての《読売》は、この国会報道でも自らの役割に徹しているようだ。見出し1行目に「首相「IR丁寧に進める」」は「ニュースの安倍化」原則に適っているだけでなく、どうやっても「逃げ」を打つことしかできそうにない「桜」関連の問題ではなく、IRに関するところで発動されているのが特徴だ。

「前向き」が演出されているわけだが、自分に掛けられた法律違反その他の疑惑に全て頬被りしたうえでなら、誰だって前向きにでも何にでもなれるだろう。改めて、与党に膨大な議席を与えてしまったことの恐ろしさが身に染みるが、そのような「前向き」を真に受ける《読売》には呆れるほかない。

社説はなんと、野党への注文ときた。「半世紀ぶりに五輪が開催される節目だ。国の進路について、与野党は骨太の論戦を展開すべきだ」という言い方は、様々な不祥事を一括して過去に置き去りにし、無視して「未来」を語ろうというもの。これ以上無責任な言い分があろうか。

さすがに《読売》でも、「桜」の問題に触れないわけにはいかなかったようで、「行政への国民の信頼を揺るがしかねない」と批判してみせる。そして、「再発防止策の徹底が求められる」と使い古された言葉でコメントしているが、そもそも真相の解明を安倍政権が妨害・阻止しようとしている疑惑については一切触れてもいない。

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