「イケメンじゃないから自分はモテない」「一流大卒じゃないから出世できない」…、そんな風についつい決めつけていないでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ』では著者の佐藤しょ~おんさんが、二元論では片づけられない「グレーゾーンの人生論」について、具体的事例を上げながらわかりやすく解説しています。
人生は広大なグレーゾーン
人間ってアナログな存在で、デジタルではありません。デジタルとは1か2か、オンかオフかがハッキリしていて、どちらでも無いということはないんです。ところがアナログには、少しだけオンで、大部分がオフとか、オンとオフが半々とか、どっちかといったらオンの方が多いかなというグラデーションが許されるわけです。
もちろん人間は、アナログな方で、だから好き嫌いは気分によって微妙に(この微妙というのがアナログの持ち味です)差がつくわけです。そして人生とはそんな人間の歩みによって作られるモノですから、白黒がハッキリしないことの方が多いんですよ。
それをイエスかノーどっちなの?という二元論で処理しようというのが、最近の科学原理主義であり、スキル至上主義者たちの傾向なんですね。科学で割り切れる世界の枠組みを、科学で割り切れない人間とか人生に当てはめるのは間違いだと思うんですよ。
仕事も趣味も異性との関係も、そこに横たわっているのは広大なグレーゾーンばかりで、唯一絶対のやり方なんて存在しないのですよ。考えるべきなのは、少しでもマシな方、良くなることを積み重ねることなんです。
人生に於いて、これさえあれば大丈夫なんてものは無いの。いくらおカネがあっても、ソニーの盛田昭夫氏や本田宗一郎氏、芸能人では三田佳子氏の息子たちみたいなケースはいくらでもあるわけですよ。
学力があれば大丈夫かというと、東大を卒業した人がみなさん幸せになっているかというと、そうとも言いにくいところがあるわけです。私なんてピュア高卒ですが、それなりに十分幸せに暮らしているわけです。私の通っていた高校は、都内でもそこそこの進学校だったんですが、同じ学年だった同窓生の中でもトップ5%に入るくらい、充実した人生を送っているわけですから。
だから誰であろうが、
▼ こうでなければならない とか
▼ これさえあれば大丈夫
のような二元論を振りかざしてきたら、その瞬間に眉に唾を塗らなきゃならないんです。そういうことを語る人って、そうやってあなたをある方向に誘導することで、利益を手にしていることが多いんですから。
ここで知っておかなきゃならないのは、「これだけはやってはいけない」という悪手は存在することです。「これさえやれば大丈夫」はアテにならないことが多いんですが、その逆はかなりアテになります。それでもそこから復活できるのが人生の奥深さなんですよ。
グレーゾーンということは、隣との境界が無限にあるというか、同じところに存在し得ないということでもあります。違いが無限にある、だから救いがあるんですよ。これが、「こういうケースでは必ずこうなる」となったら、救いがないですよね。例えば、「親がビンボーだと東大に行けない」ってテーゼが100%正しい世界があったら、アタマが良いけどビンボー人の子供は救いが無いじゃないですか。
親がビンボーという以外の無限の項目で、無限の微差があるから、たとえ親がビンボー人でも、東大に行くことも、政治家になることも、大金持ちになることも、可能性としてゼロじゃないんですね。
私は常々、人生にはどんなステージからでも逆転できる、願望を叶えられるパス(通り道)が必ず存在すると言っているんですが、それは人生が二元論では片付けられない、広大なグレーゾーンを歩く旅だからなんですね。
今現在、不遇を託っている人は、このことだけは覚えておいた方が良いですよ。
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