絶対感は「情報を処理する能力を著しく短絡的にする」という困った思考メカニズムを強めるため、理詰めで正しい答えを熟慮する過程を経ず自分の直感で物事を判断します。そのため、どんなにリスクの高い決断でも、驚くほど楽観的。「自分は極めて有能で特別な人材である」という自己イメージはますます増幅し、本人は「スッバらしい決断!こんなことオレ様しかできねーぜ!」とマジで信じ込んでいます。
さらにしまつが悪いことに、絶対感の高い人は、自分の態度を決めあぐねているときほど、他者の助言や前任者のやってきたことと正反対の決断に走りやすい。そして、自分の決断に反するものは排除し、一部の都合のいい情報だけをチェリーピッキングし、巧みに自己を正当化するという、ふてぶてしさも持ち合わせています。
ああ、書いてるだけで気分が悪くなってきました。どうかみなさま、情報に惑わされることなく、手洗いを丁寧にして、美味しいものを食べ、よく寝て、たくさん笑い、免疫力が低下しないようにつとめてください。
みなさんのご意見もお聞かせください。
image by: 首相官邸
※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2020年3月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
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