日本がゴールデンとはいえない大型連休を迎える中、中国では5月1日から5日まで労働節(メーデー)に伴う連休となる。大手旅行サイトによると、この期間中に中国全土で9000万人が国内旅行に出掛ける見込みだといい、感染再流行の懸念から各地の観光地では入場制限といった感染対策が強化されると産経新聞が伝えている。
大型連休に9千万人の人出を予想
新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込んだとアピールする中国では、首都・北京で続けられてきた移動規制の大幅な緩和が発表された。北京市政府は第1級となっていた緊急対応レベルを30日から第2級に引き下げるとし、これにより多くの人たちが移動することが予想される。
また、5月1日から始まる大型連休へ向け、観光地の営業もスタートしている。北京市郊外にある万里の長城の観光地点「八達嶺(はったつれい)」は、新型コロナ流行後に約2カ月間休業していたが3月下旬に営業を再開。観光客は徐々に増えているという。
5月1日から労働節の連休期間中には、約9千万人が旅行に出ると予測。今月4日から6日の清明節の連休では、延べ約4325万人が国内旅行に出かけたと推計されていて、多くの観光客が押し寄せた人気観光地もあったと伝えられている。
この動きに対し、観光地での密集により再び感染が拡大することを懸念する声があがっている。中国政府は今月中旬、観光地の新型コロナ対策に関する通達を出しているが、この中で、予約制度を整備して時間帯を分けるなど、来場者が密集することがないよう求めているという。
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