韓国、経常収支31億ドルの大赤字。自力で経済安定ができぬ隣国

2020.06.05
by tututu
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韓国の中央銀行である韓国銀行が4日、海外とのモノやサービスなどの取引を表す国際収支(速報値)を発表。それによると、4月経常収支は31億2000万ドル(約34000憶円)となり、12カ月ぶりに赤字に転落したことがわかった。赤字幅も2011年1月(31億6000万ドルの赤字)以降、9年3カ月ぶりの大きさだったと朝鮮日報が伝えている。

経常収支が大幅な赤字に転落

新型コロナウイルスの感染拡大の余波が大きく影響したものとみられ、輸出と輸入いずれも前年同期より減少。中央日報によると、輸出は原油製品・乗用車・半導体など多くの品目が減少し、昨年同期より24.8%も急減したという。輸入額は16.9%の減少で、輸出の減少幅を下回った。

昨年4月の黒字幅は56億1000万ドル。しかし、今年4月はそこから47億9000万ドルも減り、わずか8億2000万ドルにとどまった。これは2012年4月以降96カ月ぶりに最低値となる。

また、4月のサービス収支も14億2000万ドルの赤字となり、赤字幅は前年同月比で1億5000万ドル拡大。そのうち、知的財産権使用料収支が前年同月の2000万ドルの黒字から2億9000万ドルの赤字に転落。旅行収支の赤字幅は3億4000万ドルで昨年より1億ドル減少したと朝鮮日報は伝えている。

輸出に極度に頼っている韓国。GDPに占める輸出の割合は、日本やアメリカ、中国などと比べるとはるかに高い。生命線ともいえる輸出がこれほどまでに落ち込んだことは、韓国経済にとって大きな打撃であることを意味している。

少しずつ落ち着いてきたとはいえ、新型コロナウイルス感染の終息はまだまだ見えない。このままの状態が続けば、韓国の経済が混乱してくるのは明らかで、韓国政府は早急な対応が迫られている。

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