日本が「コロナ禍」を生き延びるために急ぐべき2つの策
一方、7月31日に東京は463人の感染者が出た。全国では中等症&重症者の数も多くなってきた。これは「ウィズコロナ時代」の有効策が見つかっていない証拠でもある。
といった具合に、新型コロナの感染拡大で経済回復の解決策が見つからない。そのため「基本」に戻るしかないようだ。
1つは、「根本的な治療法の確立を急ぐべき」である。現在、それに必要な重症化プロセスは分かり始めている。それは、そのプロセスのどこかを直せばよいか、ということになる。一番良いのは、治った人の血液中の抗体を重症化した人や重症化しそうな人に注入する治療法である。これは米国での治験でも有効性が証明されているという。日本の武田薬品が現在、その治療薬を治験している。それを早く承認することだ。
キューバの医師たちは、T細胞の指示物質「インターフェロンβ」を持ってイタリアに行き、コロナの感染拡大を静めたが、これが次の候補となる。これも英国で治験中である。
最後に、日本の花王と埼玉大学関連ベンチャー、北里研の発表した「VHH抗体」が、コロナウィルスを的確に認識して無効化するという発表があり、これも候補になりえる。これはまだ治験を開始していないが、常温での保管が可能であり、かつ大量生産が可能である。非常に取り扱いが簡単だという。
そして、ワクチン6000万人分が2021年6月に米製薬大手ファイザーから供給されるが、ワクチン自体が3カ月しか効力を発揮しないため、一般人までワクチンが行き渡るのは、早くて2021年末になるだろう。
どちらにしても、65歳以上の人や基礎疾患を持つ人で、T細胞が減少している人たちの治療法を早く確立してほしいものである。