落語から盗む
演技練習のために、私は、役者と落語家を参考にしました。役者は、渥美清さんです。フーテン寅さんの演技を勉強しました。自分に合った人を探したんですが、2枚目じゃないし、お笑いの方がいいし、3枚目の役者さんで、体系も似ているし、目が細いし、好きだったので渥美清さんにしました。
営業は、笑われてナンボって思っていました。特に、アプローチ部分では、お客さんを笑わせるのが、最もオープンマインドに成るための近道なんです。そうやって考えると、渥美清という役者は凄いです。ほとんど、笑わない。真面目にやっているのに、笑えるんです。しかも、凄く、真面目なんだろうという、空気感を与えてくれます。
「スゲぇ~」って思いながら、真似して、イメージして、営業マンを演じたものです。口上もマネして言ったりしました。
「四谷赤坂麹町チャラチャラ流れる御茶ノ水。粋な姐ちゃん立ちションベン。白く咲いたか百合の花、四角四面は豆腐屋の娘、色は白いが水臭い」
とか、
「たいしたもんだよ蛙のションベン見上げたもんだよ屋根屋のふんどしってね」
とか、凄いですよねぇ~…。
そして、他に参考にしたのが落語です。落語家って言うのは、最も演技力が高いって、私は思っています。落語を聞いていると、映像が浮かびますよね?長屋の八っつぁん、ご隠居、若旦那、そういう人たちが目に浮かび、表情が、セリフが、笑いを誘います。しかも、上半身の演技です。
「これは凄い!」
営業をやる前は、何も感じませんでしたが、営業を仕事としてやるようになってから、落語家って、スゲぇ~って思うようになりました。そして、TVやレンタルビデオで借りてきては、観ながら、手や指先、視線、顔の表情などを、注意しながら観て、それを、営業を演じる時に使ってみたりしました。
営業を演じるので、落語家さんの表情やセリフの言い方、手の使い方などが、参考になるのです。そして、それを盗んで活用する!すぐに身に付くようなものではありませんが、そういうのを繰り返すことで、少しずつ、以前の演技よりも良くなっていくのです。
まあ、参考にしてみてください!
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