ニリンソウは生で食べてはいけない
というわけで、試行錯誤しながらも、以前株分けしてもらったニリンソウを実際に食べてみたわけですが、食べ方にもコツが要ります。
せっかくだしまずは味見を…というわけで、生でムシャムシャと食べてみたら、ま…ず…い。
細かい毛がびっしり生えているのでハブラシを食ってるようなかんじで青臭さの奥にさらに苦みがあり、そして微かな芳香があります。しかも一応キンポウゲ科の植物なので生の状態では毒性があり、食べてはいけません(笑)。
これはそのままかじっていい植物ではなかった。乾燥させることで脱炭して食べても問題ない植物になります。ゴールデンカムイでの作中でも干して使われていたのは、ただ保存性を良くするだけではなかったという話でして、先人の知恵とは大切なものですね。
乾燥させたニリンソウを美味しくいただく
乾燥させたニリンソウは茎は非常に固く、また葉も食感はよいわけでもないので、乾燥してパリパリになったものを茎を捨てて葉を粉々に肉料理、特に煮込み系肉料理にいれると風味がアップします。
普通の鰹だし+豚肉というシンプルな鍋を作ってみて入れてみたのですが…これが激変。
たしかに「肉のうま味を何倍にもする」というアシリパちゃんの言うとおり、まさか植物なのに出汁が出る…という感じのすごく豪華な味になります。
芳香は三つ葉に近いのですが、三つ葉のような主張がなく、ひたすら肉のうま味を増すという感じの味です。この成分は一体何なのか気になるところ。
単品で食べると苦みが少しあり好き嫌いはありそうな感じもしますが、出汁のうまさを引き立てる謎の効果は、これは研究に値する感じさえします。
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